「2週間以上前から頻尿で、血尿をしています。」
と、推定年齢7~8才の日本猫(♂)が来院した。
早速、尿検査を実施してみると
タンパク質、潜血反応が強陽性
顕微鏡では白血球、赤血球が多数認められた。
症状と尿検査所見から膀胱炎の可能性が高い
と思われた。
止血剤と抗生物質で治療を開始した。
2週間後来院。
飲み薬が飲めたり飲めなかったりだったが
頻尿は改善し、血尿も毎回ではなく
出たり出なかったりになったという。
尿検査では潜血反応とタンパク質は
強く出ていただが、顕微鏡での白血球は、
ほとんど認められなかったが
赤血球は、やはり多かった。
しっかり投薬できないということから
2週間効果が期待される抗生物質を注射し、
止血剤のみ自宅で投薬していただくことに。
それから2週後、血尿の頻度もさらに
減ってきたが、潜血反応が依然として
強く出ていた為、エコーとレントゲンを実施。
エコーでは膀胱の壁にくっつくように、
高エコー部が認められた。
膀胱結石の可能性も考えられたが、
通常みられるシャドーという影が、写ったり
ハッキリしなかったり。
またレントゲンでは、膀胱内にぼんやりとした
白っぽい影が、何となく写っていた。
典型的な結石であれば、エコーやレントゲンでは
もっとはっきりとした所見が得られることが多い。
「うーん?」
血尿をした後の血の塊(血餅)の可能性や
可能性はかなり低いが、膀胱腫瘍の可能性も
視野に入れた。
検査後さらに1週間経過を観察後
さらにエコーとレントゲンを実施。
前回と同じように、何らかの影が写るかどうか
再現性があるかどうかをみた。
すると、やはり前回とほぼ同様に
ハッキリとしない何かが、ぼんやりと写っていた。
これらの検査所見を飼い主様に説明したのち
思い切って膀胱を切開して、中を確認して
みてはどうかと、オペをお勧めした。
飼い主様もしばらく考えた末、
オペに同意された。
そしてオペの日を迎えた。
(つづく)
この仔の血尿は、通常行う検査では
はっきりと診断をつけることができませんでした。
ネコの場合、時に難治性の血尿に出会うことが
ありますが、この仔の場合は・・・。
長文になりますので、次回に続きます。


