右側上顎の臼歯(奥歯)の歯肉が

赤く腫れ、うっすらと出血も認められた。

触っても、この臼歯にぐらつきは

感じられないが、頬の腫れの直下である

ことから、この歯が原因の可能性が高い。


臼歯は歯根部が長い(深い)

その歯根部が細菌感染を起こし

頬のところを腫らせた可能性がある。

さらに皮下の腫れがひどくない頃から

右眼の涙管が疎通できない影響を

与えた可能性も考えられる。


いずれにしても、この歯を抜歯する

必要性を飼い主様に説明した。



頬の腫れは小さな小切開を加えると

血液の混じった膿が溢れ出た。


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 3


全身麻酔のもと、この臼歯の抜歯に

とりかかる。

歯肉との間に小さな隙間があり、

奥まで通じていた。

慎重に抜歯を行った。

抜歯痕を細い探子で探ると

頬方向に長く通じていた。

同部位を洗浄し、歯石の付着している

他の歯の歯石除去も実施し終了した。


【抜歯の痕】
獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」 3

動物も日頃のデンタルケアーがとても大切です。

もちろん、人のように歯や歯肉の異常を言葉で

表現することが出来ないので

口臭、歯肉からの出血の有無などを注意してチェックして下さい。

今回のような歯根部の病気も、少なくありませんので

何か気になるときは、早めに動物病院を受診して下さい。

よろしければ、押してください。にひひ

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