東京の場合、暖冬の年だと

3月の後半になると

蚊が発生することがあります。

「先生、蚊を見ました。フィラリアの

薬飲ませなくても大丈夫ですか?」

と聞かれることがあります。

また「12月には蚊がいないのに、

なんで薬飲ませる必要があるの?」

という質問を受けます。


獣医師Tommyのブログ「小さな命と向き合って」

フィラリア予防薬の投与期間は

「犬糸状虫感染開始後1ヶ月から

感染終了後1ヶ月まで」とされています。

この投与期間の目安についてはHDUという

概念が用いられています。

HDU(HeartwormDevelopmentheatUnit)

犬糸状虫を媒介する蚊の体内で

ミクロフィラリア(子虫)が感染幼虫に発育するのに

必要な積算温度の単位です。

1日HDU=日平均気温ー臨海温度(14℃)

日平均気温=(日最高気温+日最低気温)÷2

例えば最高気温20℃、最低気温が12℃の場合は

1日HDUは(20+12)÷2-14=2と計算され

「2」となります。

この数字を毎日積み重ねて130となる日が

感染開始日となります。

感染終了日は30日間でHDUの積算が

130となる最終の日とされています。

さらに蚊の種類や活動時期、寿命などが

考慮されていきます。

(日本犬糸状虫症研究会、犬フィラリア症

予防普及会より)


上記を基に、東京の場合は概ね5月上旬(中旬)から

12月中旬まで予防薬投与の必要があると思われます。



何だか難しい記事になってしまいました。

予防期間の根拠が何となく

判っていただければ幸いです。


予報では今夜未明から雪のようです。

随分と冷えてきました。

こんな時には膀胱炎に対する

注意が必要です。

お気をつけください。

よろしければ押して下さい。雪の結晶


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