暗くなった廊下に
誰かが立っていた
その人は泣いているように見えた
勘違いだろうか
他人のような気がしない
なぜか親近感が湧いたその姿は
廊下の灯りがつくとともに明らかとなった
自分だった
廊下の端っこに立っていた自分の先には
泣いている自分と無限に続く廊下が鏡に映るのみだった
なんで泣いているんだろう
なんで泣いていたんだろう
鏡の中の自分に問いかけた
「…あのとき…どう…して…おわら…なかった」
あのときという言葉に覚えはなかった
「うま……あのとき…どうしておわら…なかった」
その時、はっきりと聞こえたんだ
「産まれたあのとき…どうして…おわらせなかった!!」と
泣いていた
自分がそこで泣いていた
笑ってた
鏡の中で笑ってた