前を見ると壁だった
どうすることもできなかった
無力な自分がそこにいた
気付けば周りは壁だらけで
どの方向も
色のない壁があって
新しいナニかを始めようとしても
前に進めない自分がいた
でも
上を見るとそこには空があった
何もない空があった
僕が逃げる場所はあそこなのか……
そう思い飛ぼうとした
なのになんだよ
飛ぼうとしたのに
ただ跳んだだけじゃないか
それに脚にしがみついてくる
このなんとも言えない
思いはなんなんだ?
その思いを払っている最中
色のついた壁を見つけた
そこには何枚もの絵が飾ってあった
そうか
あれが
僕の生きた証か
もう少し遺してみるか
汚くても自分が分かればそれでいい
たった一つの絵を
たった一回の命を
思いに邪魔されて
空にはいけなかった
でも
そのお陰で大切なことにも気づけた
そのお陰で今のこの命が描けた