私はうつ病で乳がんステージ4サバイバー、
同居の友人は大腸がんステージ3サバイバー。
同時期にがんが判明して、
同時期に始まった治療や日常の日々をつづるブログです。
慣れないバスを乗り継いで、
やっとたどりついたのはT病院だった。
ここにはサイバーナイフがあるらしい。
サイバーナイフ。
響きからしてSFっぽい。
スターウォーズに出てくる、
ライトセーバーの短いやつみたいなイメージだ。
実際には、ロボットアームを利用して、
ピンポイントで腫瘍に放射線を照射してくれる機器だ。
治療精度は0.5mm以下。
やはりSFぽい。
担当医に書いてもらった紹介状を握りしめ、
私は初めて訪れる、T病院の門戸をくぐった。
『少し離れたT病院にサイバーナイフという装置があるらしい。
それは脊椎の病変にも適応できるぽい』
と教えてくれたのは、同居人だった。
骨転移に落ちこむ私は、
恐怖から情報のサーチもままならなかった。
そんな私に代わって、
同居人は色々調べてくれていた。
私の乳がんは胸骨と腸骨に骨転移があり、
特に胸骨の転移は、
いつ脊椎を圧迫するかわからないという不安があった。
サイバーナイフという最先端技術が私の骨転移に適応できるかは謎だったが、
藁をもすがる思いで、
私は担当医に紹介状を書いてもらうことにこぎつけたのだった。
仮に無駄足だったとしても、
自分の病気のために、何かしたという事実は残る。
私は、生のためになにかあがきたかった。
緊張した面持ちで、
私は案内されるがままに、
放射線科のある地下へと降りていった。
〜続き〜