前回は大学について書いた。そこで今回は、日本の大学の受験生が多く利用する「塾」について書こうと思う。
塾と一言でいっても様々だ。特定の教科に対する個人塾もあり、教科に関わらず授業を提供する大手の塾もある。家庭教師の派遣といった一対一型の塾もある。一見全て違うように見えるが、これらには一つ共通点がある。それは「良い合格実績を作る」ことに専念していることである。
なんだ、当たり前じゃないか。と思うかもしれない。しかし、ここに今回のタイトルに行き着く訳がある。良い合格実績を作るために塾は何をしているか。それは至って単純で「偏差値主義」を用いることだ。例えばある大手の塾では東大に受かる実力を持つ者に対して特別なコースを敷いており、彼らは通常よりも安く様々なサービスが利用できる。そうして、多くの優秀な生徒を囲い込み、合格実績をよく見せる。そこから、より多くの生徒が入塾し、さらに良い合格実績を作るという循環を生み出している。他の塾においても偏差値でクラスを分けるなどして優秀な生徒を囲っている。しかし、ぼくはここでいつも疑問に思うことがある。果たして、優秀な彼らにとって塾は必要なのかということだ。
現在、多くの参考書が大学受験のために作られており、それらはかなりの質を誇っている。さらに、下の図を見て欲しい。これが表していることは、講義よりも自らが参考書を用いたり、他の人に教えることが、学習定着度が高いということだ。
それでも講義にこだわる人がいるだろう。その人たちには僕はYouTubeをお勧めしたい。YouTubeをうまく使えば、質の高い授業をいくらでも無料で見ることができる。現に今では教育系ユーチューバーというワードもできているくらいである。
