最近になって改めて「扱いやすく良く当たり、握りやすくてタフで信頼性が高い」事を再評価したガスブローバックハンドガン。

東京マルイ。SIG SAUER P226E2。

P226Rと比べると人によっては好みのはっきり分かれる「頭でっかち」なバランスのE2「エンハンスド・エルゴノミクス」グリップだが、実銃のSIG P226は今ではこのE2が基本となり、スライドのE2の表記は無くなったらしい。

無骨なシグP226のスライドに細身のグリップ周りは、それまでのP226Rと比べると確かに見た目のバランスは良いとは言い難い。

しかし見た目の好みはともかく、その握り易さは人によるかもしれない物の私には最高レベルのグリップフィーリングだ。

P226Rと比べるとシンプルとなったスライド左側の刻印。

昔のシグP220系の頃に逆戻り?した様な感じ。

これもマルイのP226E2が嫌われる原因の1つのE2表記のプリントと、マルイ製品ほぼ全てに刻まれるメーカー表記と生産国の表記。

ここだけの話、私はトイガンにメーカー名や生産国表記のトイガンオリジナルの刻印が施されている事は全く気にならない。

と言うか、現在のエアーソフトガンは厳しい日本の銃刀法の中で実在する銃器に忠実な形態をした玩具として製品化されているのだから、敢えて「これはトイガンである」と言う事を銃器に無知な人にも知らせる為に必要な措置ですら有ると思う。

そうでないと社会に実銃が存在する国のトイガンが実銃と見分けが付く様に「銃口周りを蛍光オレンジ色に塗られたり、あからさまに玩具と分かるド派手な色に銃全体をペイントされたりする規制。」を掛けられていないだけ日本はまだマシな方だと思う。

それ位今の日本のエアーソフトガンの外観はリアルになったのだ。

1980年代頃までの玩具然としたエアーソフトガンとは異なり、例え樹脂製外装で有っても遠目では実銃と見分けがつかないレベルの製品がゴマンと有る現在。

これ以上のトイガン規制を呼ばぬ為にも、ユーザー側がトイガンメーカー表記や生産国表記位は容認しないと、この先大きな犯罪にでも「リアルその物な見た目のエアーソフトガン」が悪用されたならば、今度こそ「一目では実銃と見分けがつかないリアルな外観のトイガン。」にさらなる規制でトドメを刺される事に成りかねない危険性を含んでいる事をトイガンファンはそろそろ自覚しないといけない。

古参のモデルガンマニアの方々と違い、今主流の若手のトイガンファンは度重なる規制に苦しめられて来たモデルガンの歴史を知らない。

若手のトイガンファンが知っているのはおおよそは2006年だったか?の、初速上限を定める改正銃刀法位について位じゃ無いだろうか?

つい話が逸れてしまったが、上記の理由で私はトイガンに求めるリアルさは程々で良いのだと思っている。

フロントサイトにはホワイトドットが入り、裏側からクリップ式で固定された物が付く。

ダブテイル式の見た目に反して、左右の調整は不可な物だ。

リアサイトにもホワイトドットが入った固定式。

サイトピクチャーはクイックエイムするには良い方では有るが、サイト全体が大柄な作りの為に精密射撃には最適とは言い難い感じだ。

とは言え、エアーソフトガンでのターゲットシューティング程度の射距離ならば全然問題無い。

ホールドオープンするとこんな見た目になる。

こうして見るとやはり腰上と腰下のバランスが今までのP226Rとは別物に見える。
フレーム部のメカニズム。

マルイのガスブローバックガンの中でもSIG P226シリーズのメカニズムの堅牢さはかなり高い方で有ると思う。

今まで愛用して来た同社のM92Fタクティカルマスターや、M9A1。PX4。等のベレッタ系列のガスブローバックガンと比較した場合、P226系列の堅牢さはかなりの物だと思う。

SIG P220系列の優秀な部分はフィールドストリッピングがすこぶる簡単な事も挙げられる。

但し、先代P226Rからショートセットトリガー?に改良されたと言うP226E2のトリガーは確かに続け様に撃つ分にはトリガーの戻し代は減った物の、シアーの切れるタイミングのボヤっとした感触はP226Rと比べて変わっていない。


私はP226ファンには評判の良くないP226Rのマガジンを好む。

理由はダブルハンドホールドでガンを保持した際、P226E2のマガジンボトムプレートがサポートハンドの掌に当たるのが好きでは無いから。

こちらの初期型?P226Rのマガジンのボトムプレートの方が握った手にもサポートハンドにも干渉せず握りやすい。

上記画像がハンマーがフルダウン状態のハンマーの位置。

これは実銃では無いレストポジションだ。

後、マルイのP226のスライドストップレバーとデコッキングレバーの塗装は弱く使用していると直ぐにこうして剥がれてくる。

が、使用している内の見た目の変化を楽しむ傾向の私には「使い込んだ証し」みたいでむしろ好みな位。

塗装が剥がれてきて更に錆でも出て来よう物ならば、それは更に美味しい?味となる。

デコッキングレバーを作動させてハンマーデコッキングした際のハンマーポジションが上記画像の位置。

実銃はこの位置がフルダウンの状態の筈だ。

まあ、一目でデコッキング状態かハンマーフルダウン状態かが容易に判別可能なので、リアルさを度外視した場合はこちらの方が安全性に貢献しているかもしれない。

手に吸い付く様な感覚のE2グリップにはSIG SAUERのエンボス刻印が入る。

握りやすいE2グリップもグリップ表面のシボ加工?みたいなのは掌に汗をかくと滑りやすい傾向が有る。

グローブを着用して射撃する場合は気にならないが、素手での射撃時には汗っかきの方だと少しばかり滑りやすいかと思う。

そんな場合はグリップ表面にステップリング加工してやると良いかと思う。

フレームのダストカバー部にウエポンライトのマウントレールが装備されている。

近代拳銃にはマウントレールは必需品みたいに言われている。

夜戦や室内戦を想定した場合、それもごもっともだと思う。

ただ個人的には見た目にはマウントレールは無い方がスッキリしてて好みかも。

スライド内部。

パーツの厚みや太さからもマルイP226の堅牢さが伝わるかと思う。

ディスコネクターを含むフレーム後部の図。

同社のM9系列と比べるとシンプルこの上ないパーツ構成。

シンプル=タフ。

メカニズムの常識からしても、マルイのP226の堅牢さが見て分かる箇所だ。

スライド。バレルユニット。リコイルスプリング&ガイド。

リコイルスプリング周りも堅牢な作りの物だ。

バレルユニットは同社の他製品に多く見られるダイヤル式ホップアップ機構を備えている。

アウターバレルはマルイ製品の定番の樹脂製。

リアルじゃないから。と、直ぐにメタル化しちゃう方も多い様だが、ここをメタルアウターバレルにするとスライド閉鎖した際にアウターバレルと接触する箇所のダメージが早期に発生する。

一例ではダイキャスト製シリンダーユニットのアウターバレルと接触する箇所が割れたり削れたり。が発生しやすい。

シリンダーユニットは程々の径の物で、ブローバックリコイルも同社のガスブローバックガンの中でも平均的な物だと思う。

無論トイガンなので、主要パーツは樹脂と亜鉛ダイキャスト製。

ブローバックスピードを速くする為にアルミ製シリンダーユニットとかも出ているかもしれないがアルミはともかく、ここを強度アップの為にスチール製等の無理な金属化をする事は法令上の観点でも、後は少しでも長くトイガンを長持ちさせる為にも避けたい所。

マルイもちゃんと考えが有ってここは亜鉛ダイキャスト製として設計しているのだろうから。

スライドストップレバーやデコッキングレバー等の強度が必要な箇所にはマルイ製品でもスチールプレス製パーツを採用しているのだから。

そんなマルイのSIG P226E2で何時ものターゲットシューティングをしてみた。

ターゲットはマルイ製品に付属するペーパーターゲットをコピーした物。

射距離は5m。

室温は23.5℃

使用するガスはマルイのノンフロンガンパワー。

使用する弾はマルイの0.2グラムバイオ弾。

発射弾数は5発。

立射でダブルハンドホールドにてシングルアクションにて射撃。

それでは撃ってみよう。

流石にマルイ製品。

5発撃つのに20秒と掛からず撃ってこのグルーピング。

5発中3発が10点圏内に入った。

後の外した2発は私の腕のせいだろう。

堅牢さ。精度。グリップフィーリングの相性。使用法の簡潔さ。

全てのバランスが程良く取れた傑作ガスブローバックガン。

プリンキングの主役がそろそろ長年の相棒のM92FタクティカルマスターからこのP226E2へ乗り換える事になるかもしれない。

そう思い始めた私でした✨。