ブロ友さんの「JetRyo」さんが、某リサイクルショップにてマガジンバルブのガス漏れだけのジャンクとの理由で驚きの880円で投げ売りされていたWA「ウエスタンアームズ」製のベレッタ92FSセンチュリオンを入手されたと言う記事を読んだ。


WAのベレッタ92FSのショートスライドバージョンのセンチュリオンは常に人気の高い機種で、確かノーマルの形状の92FSのセンチュリオンはスーパーバージョン迄しか発売されていなかった筈だったが、それでも人気の機種で中古の相場も安定した価格で取り引きされているのが常なので、880円で入手されたのはメチャお値打ちで羨ましい限りでした。


最近もセンチュリオンのタクティカルカスタムとかで、フル/セミ切り替えだったかのがWAから発売されていた程にファンからの要望が高い機種なのは間違いない。


私の92FSは古いスーパーバージョンのと、これまた古いパーフェクトバージョンの初期型「何せWAのガスブローバックのベレッタ92FSは歴史がとても長い為にやたらめったらバージョンが多いので、ややこしいのは御勘弁願いたい。」を一挺ずつしか所有していないのだが、WAのベレッタ92FSは撃っていて楽しいガスブローバックガンなのでお気に入りで有る。


常に安定した作動。精度が高くて当たり前。


の東京マルイの製品とは違い、WAのベレッタ92FSは色んな意味で手が掛かる。


だがマルイの92F系列とは決定的に違うのは、WAのベレッタ92FSは致命的な故障は殆ど起きないのだ。


マルイのガスブローバックガンの旧92Fミリタリーは、発射弾数が2000発を超えた辺りでスライド後部のリアサイトとセーフティーレバー辺りににクラックが入って来たりする。


後発のM9A1やUS9mmM9は、複雑なデコッキングシステムを搭載した故にフレームに収まるデコッキング関連の繊細なダイキャスト製パーツが破損しやすい。


でもこれは一概にマルイのせいとは言い切れない。


実銃の92FSのデコッキングシステムも複雑な機構だが、主要パーツの殆どが鋼鉄で出来た実銃では此れ等の細かいパーツの強度が問題にならないだけだ。


WAのベレッタ92FSは1990年代半ばの登場時よりデコッキングシステムに全く改良は施されていない。


マルイやKSCの92F系列と比べると、ファイアリングピン周りの造形やハンマーダウン時の中途半端なハンマー位置等とても完璧な製品とは言い難い再現性だし、WAのベレッタ92FS系列もデコッキング関連パーツの破損はまま有る。


だが、WAのベレッタ92FS系列の製品でスライドにクラックが入ったり割れた事は一度として無い。


最近のWAの製品に主に使用されているカーボンブラックヘビーウェイト樹脂とやらは正直初期の通常?のヘビーウェイト樹脂よりも強度が劣るらしい。


カーボンブラックヘビーウェイト樹脂になってからのWAのはスライドが割れたりするとの記事を散見するからだ。


WAの初ガスブローバックガンのベレッタ92FSも現行製品はカーボンブラックヘビーウェイト樹脂製になり、グリップパネル迄ABS樹脂製からヘビーウェイト樹脂製へと置き換わったとの事。


比重の重いカーボンブラックヘビーウェイト樹脂を採用した事によりその重量は弾を数発装填した状態の実銃と同じ重さにまでなったとの事だが、明らかに製品強度は一昔前のヘビーウェイト樹脂製の製品よりも劣っている筈だ。


私のWAのベレッタ92FS。

画像上のが古いABS樹脂製のスーパーバージョン。

画像下のがヘビーウエイト樹脂製のパーフェクトバージョン。

明らかにパーフェクトバージョンの方が圧倒的に重い。

スライドの刻印はスーパーバージョンはリアルな物で、メイド・イン・イタリーとなっている。

こちらのパーフェクトバージョンの方は刻印がメイド・イン・ジャパン。バイ・ウエスタンアームズ。とアレンジされた物になっている。

これは本家ベレッタ社からの訴訟問題で和解した後の製品なので、一目であからさまにトイガンと分かる様にトイガンアレンジされた刻印になったのだろう。

スライド裏面のスーパーバージョンの刻印はやはりリアル其の物。

対するパーフェクトバージョンもスライド裏面の刻印はリアルな物だが、フレームのダストカバー部にはベレッタ社の許諾云々の文言が所狭しと刻まれている。

これを初めて見た時は「面倒くさい時代になったなぁ。」と思った物だった。

刻印はリアルなスーパーバージョンも、この点だけはリアルでは無いのがリアサイトのワンドットだ。

リアサイトのワンドットタイプのホワイトは、実銃では92F迄で有り、スライド破損対策の施された改良型の92FSではリアサイトのホワイトは左右の2ドットとなっている為に、このリアサイトのワンドットタイプは米軍制式拳銃のM9タイプの物となる。

だが、パーフェクトバージョンではちゃんと2ドットのリアサイトとなっている。

外観はともかく、スーパーバージョンとパーフェクトバージョンでの最大の違いはパーフェクトバージョンの「ボアアップシリンダー」の搭載とヘビーウエイト樹脂製になった事による、ブローバックリコイルのキックの強さだろう。

マガジンも改良された。

画像左の実銃のマガジンに似せた窪みが入った方がRタイプマガジン。

ブローバックリコイルの強さはマガジンがRタイプマガジンとなって発射のガス圧が安定しやすくなったのと、従来のWAのガスブローバックガン全般のマガジンが悩まされていた「ガス漏れの酷さ」から開放された事も関係するかもしれない。

左側のRタイプマガジンのバルブロックプレートは右のスーパーブローバック時代のマガジンから改良されている。

殆ど恩恵を感じた事は無いのだが、銃を逆さにしても撃てるNLSだったかの機能もRタイプマガジンになって搭載された。

マガジン底部。左側のWA MAGNAと書かれたのがRタイプマガジン。

画像下のスーパーバージョンはパーフェクトバージョンと比べると明らかにブローバックリコイルが弱く動きもトロい。

でもどちらも撃っていて楽しいし、今まで散々撃ちまくってきたが主要パーツが破損した事なども1度も無い。

気難しい可変ホップアップシステムの「スリッププレート」の突き出し量をシビアにセッティングした際の5m前後のアキュラシーも最高レベルに高い。

但し良いとこ6m位迄のアキュラシーしか確保出来ないのが、WAの可変ホップアップシステムの弱みだ。

WAのベレッタ92FSはサバゲーで使って楽しい物では無いが、お座敷シューティングならば最高に楽しい。

少なくとも私はWAのベレッタ92FSでの室内シューティングはとても楽しんでいる。


「射撃も出来るモデルガン。」的な楽しみ方も味わえるのがWAのマグナブローバックガンだと思う私でした✨。