最近100円ショップのダイソーの時計が玩具みたいで面白くて何個か買い求めた。
ダイソーブループラネットDと言うのと、同じくブループラネットGと言うデジタルウオッチ。
それからチプカシそっくりの330円のデジタルウオッチ。
これなんて非防水なこと事以外は液晶表示や操作方法までチプカシにそっくりで、更に軽くて使い勝手も良いので、仕事で時間を計るのにストップウオッチ代わりに腕に着けて仕事をしているが、全く問題無い所かチプカシの王様的な存在のF-91よりもバックライトが明るくて、普段使いにすら出来そうなクオリティだ。
このブループラネットのチプカシ風ウオッチも10日で8秒程進んだ。
まあ、これが330円で買えるのだからもしダイソーの時計がカシオに精度で勝てたなら、カシオの立つ瀬が無くなってしまうだろう。
そんなダイソーの時計シリーズの中でもサープラスマニアから愛好されているのが、「ミリウオッチ」と言うベトナム戦時の米軍が使用していたプラスチック製ディスポーザブル「使い捨て」ウオッチに現代の解釈を足した、ミリタリー風ウオッチだ。
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左の物がダイソーのミリウオッチの初代。
右側のが現行モデルの三代目。
左の初代はタイメックスの旧キャンパークォーツに似たデザインだが、この頃はまだベトナム戦時のディスポーザブルウオッチには似せきれていなかった為にそこまで人気は高くなかった。
だが、右側の三代目がダイソーに並んでからは一気にサープラス愛好家達からも注目を浴びる事となった。
何でもこのダイソーのミリウオッチは、何処かのクラウドファンディングの会社が一定数量作製して生産完了した時計のラインをそのまま使用して、継続生産した物をダイソーブランドで販売したいるみたいだ。
道理でダイソーのオリジナルデザインばかりの他の時計とは一線を画した見栄えの良さだ。
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初代ミリウオッチでは、裏蓋はステンレス製のスナップバックだったが、三代目ではベトナム戦時のオリジナルディスポーザブルウオッチの一体式ケースに似せたプラスチック製裏蓋となっている。
防水性能に大差は無いと見えるが、三代目ミリウオッチの裏蓋は樹脂製だけに何度も電池交換の為に裏蓋の開閉を繰り返すと変形を生じて来て防水性能はガタ落ちすると思われる。
まあ、このミリウオッチのコンセプト自体が現代版のディスポーザブルウオッチなので、精々5年程度の使用でボロくなったら新しい物に買い替える前提で使うべきだろう。
使い捨てと聞くと悪いイメージの方が多いかと思うが、場合によっては環境面でも安全性でも使い捨ての方が結果としてメリットの多い事も有るので、一概に使い捨てが悪と決め付ける事は出来ない。
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我が家の現代版ディスポーザブルウオッチ。
左からアルバのトレイルマスター。
国産の安時計は1モデルを長期生産しない傾向に有るが、このアルバも既に廃盤になっている。
せっかく気に入ったモデルが有っても昔から国産時計は直ぐにモデルチェンジして廃盤となる傾向が有り、長年使いたくても次に買い替える時にはもう廃盤となっていて手に入らない事ばかりなので、これが私が国産時計に中々愛着が湧かない原因の1つの理由だと思う。
そして左から2番目のが、タイメックスの旧キャンパークォーツ。
残念ながらこれもタイメックス自らの手によりベトナム戦時のディスポーザブルウオッチの民間仕様の初代手巻きキャンパーウオッチの復刻版のオリジナルキャンパークォーツが出た事により、この旧キャンパークォーツも廃盤となってしまった。
私はクォーツ化されたオリジナルキャンパーの復刻版には興味が無いので、この旧キャンパークォーツを大切にしている。
だってタイメックスの復刻版オリジナルキャンパーは8000円とかする値段で販売されていて、ダイソーのミリウオッチと比べると高過ぎるから。
そりゃあムーブメントはダイソーミリウオッチよりも良い物を使用していたりするだろうが、オリジナルの手巻きキャンパー時代は4800円で買えた時計が、クォーツ化されて倍近くの値段で売られていても買う気はしない。
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右の2本がダイソーのミリウオッチ。
ダイソーのミリウオッチは1本たったの550円。
単純にタイメックスのオリジナルキャンパー復刻版と比較する訳には行かない箇所も勿論有るが、タイメックスのオリジナルキャンパー1個でダイソーのミリウオッチが何本買えるか考えたら、私にはタイメックスのオリジナルキャンパーを選択する理由は無い。
ダイソーのミリウオッチはラグ幅が20mmにアレンジされていたり、米軍のミリタリーウオッチを再現している割にはNATOバンドだったりするのが熱心なミリタリーマニアから認められない部分では有るのだが、これとて仮に18ミリのラグになってバンドも一本物の引き通し式にした所で、コアなマニアはやれクォーツムーブメントではとか言う事だろう。
このミリウオッチに使われているムーブメントはセイコーエプソンの安物クォーツムーブメントをシンガポールで生産された物が搭載されているのだが、これが時刻調整時に分針がプラプラと不安定に動いて正確な時間にセットするのにかなり苦労する位のチープなクォーツムーブメントなのだ。
この辺りの事も含めて、タイメックスのオリジナルキャンパー復刻版と同列に並べて比較する訳には行かない。
このダイソーミリウオッチは、現代風に解釈して作られた安価なディスポーザブルウオッチなのだ。
決してオリジナルに忠実に復刻する事に徹した時計では無く、あくまでも当時の雰囲気を出来るだけ安価にて再現した上に現代の解釈でオリジナリティーを加味した時計なのだ。
20ミリのラグ幅にNATOバンド仕様となっているのもそう言う意味合いも有るのだと思う。
どのみち何処まで忠実に復刻版として出した所でダイソーのミリウオッチはオリジナルにはならない訳だし、今更一体式ケースに機械式ムーブメントを搭載する訳にも行かないだろうし、安価なクォーツムーブメントながらも一度時間を合わせればその後はかなり正確に時を刻むクォーツムーブメントを使用したのは正解だと思う。
それに電池が切れても何回かは電池交換にも耐えうる製品強度は持っているし、樹脂製の裏蓋は金属アレルギーの対策にもなるし何よりもこの時計の軽さに寄与している。
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アルバもタイメックスもクォーツのディスポーザブルウオッチはステンレス製の裏蓋だった。
タイメックスも現行モデルのオリジナルキャンパーは樹脂製の裏蓋となったが、オール樹脂製のディスポーザブルウオッチに8000円も出す程私は裕福では無いので、ダイソーのミリウオッチで十分満足している。
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例え分針の遊びが大きくて中々時刻調整に手間取ろうが、オリジナルのディスポーザブルウオッチとはラグ幅が違おうが、米軍仕様っぽい外見なのにNATOバンドを使っていようが、これは立派な現代版のミリタリー風ディスポーザブルウオッチとして相応しい。
よく考えてもみたら、その昔のタイメックスの手巻きキャンパーだって秒針規制装置も備えていないのにミリタリーウオッチな気分を味わっていたし、このダイソーミリウオッチよりも遥かに劣る精度の機械式ムーブメントだった。
それでも立派にミリタリーな雰囲気を手頃な価格で味わえた時計だった。
今では円の価値が不安定で、タイメックスの時計ですら昔に比べれば随分と高価になった。
それなのにダイソーのミリウオッチはこの御時世にたったの550円で買えるミリタリー風ウオッチなのだ。
この時計にあれこれ文句を付けるのは誰にも出来るが、これだけの雰囲気を持つ時計をたったの550円で買える事を幸せに思う事はどうやら誰にでも出来る事では無い様だ。
秒単位で正確なミリタリーウオッチが欲しい人はこれの何十倍も高価なミリタリー風ウオッチを買えば良い。
私はダイソーのミリウオッチを山登りなんかに使おうと思う。
例え「それっぽい」時計でも、自然の中でミリタリー風の時計はとても似合うだろうし、たったの550円の腕時計でワクワク出来そうで考えるだけで楽しい。
今度の山登りにはダイソーのミリウオッチにコンパスを着けて使う事を思案して楽しんでいる私でした✨。