桃花三十一夜(R6.07.07)。 | 【 モヤトリアムな毎日 】

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桃花三十一夜
令和6年7月7日(日)
池袋演芸場

三遊亭東村山「転失気」
蝶花楼桃花「アイドル祇園祭」
金原亭杏寿「琉球竹」
蝶花楼桃花「ん廻し」


 7月1日~31日まで池袋演芸場で、毎日21時から31日間連続で独演会を開催するという桃花三十一夜
 しかも31日間連続ネタおろし(初披露)に挑戦するという途方もなく奇想天外な試みの会。
 その第7夜に行ってきました。

 開演10分前の20時50分に池袋演芸場に到着すると行列がゆっくり入場中。
 そのまま地下2階の会場へと階段で降りてゆき、舞台との距離が近いコンパクトな客席に足を踏み入れ指定席に着くと、すぐに前座の三遊亭東村山さんの一席目が始まりました。
 「転失気」をかける前にマクラで会場を温める東村山さん、「31日連続でネタおろしする桃花三十一夜は千日回峰行みたいなもので、達成したら桃花さんは神様になる」と言って笑いを誘っていたけれど、仏教の修行に例えておきながら「神様」と言うのはどうなんだろう笑

 続いては桃花さんの登場。早速の初披露ネタは、いとうあさこさんの単独ライブのためにアドバイスしていたという新作落語を、登場人物を絞って演るとのことで、「アイドル祇園祭」という噺。
 筋金入りの松田聖子ファンの女性と、同じく筋金入りの中森明菜ファンの女性が、昭和歌謡バーのカウンターで同席したことから意地の張り合いになるという物語。
 客席のおじさん率が目算97%だったから仕方ないけれど、「昭和アイドルあるある」が世代的に分からなくて、個人的には可もなく不可もなくというカンジでした笑
 結構トチってる箇所もあったりして出来は正直微妙だったけれど、良くも悪くもそれがライブ感!

 休憩なしで入れ替わり舞台に上がったのは、この日の二ツ目ゲスト・金原亭杏寿さん。
 演目は「金明竹」を沖縄出身の杏寿さんが自分流にリメイクした噺、「琉球竹」。これは純粋に面白かったです!というか「金明竹」を初めて聴いた時に感じた面白さや痛快さを、方言が変わったことで今一度新鮮に味わえたという面白さ。

 最後は桃花さんでもう一席。
 「ん廻し」は去年1月の鈴本演芸場で聴いて以来。さすがの安定感で、ネタおろし演目のつまずきから持ち直したカンジでした。

 桃花さんも杏寿さんも華があったし、落語家になるまでの経歴が少し似ている2人の取り合わせが絶妙だったこともあって、1時間20分という短い時間ながらも満足度の高い落語会でした!!


yh馬