その単価でできるもんならやってみて欲しいというお話 | 一級建築士母ちゃん失敗させない家づくり

一級建築士母ちゃん失敗させない家づくり

“その窓、つけたらあかん!“
・500件以上設計したプロの知恵をお届け
・マイホームの後悔をゼロにする
・一級建築士による勉強会主催

 

こんにちは   
お読みいただきありがとうございます爆笑 
1級建築士事務所をやっております【やもり】と申しますカエル
プロフィールはこちら→        
お家関係のちょっと役立つ情報を発信中→      

 

Kindleの本の内容がちょっと気になったので記事にしてみます。
著作権的に転載扱いになるのかな?例外規定の引用のつもりなのですが、問題あれば消します。
 
主婦の友社から出版されているこの本。
Kindleの読み放題の対象だったので読んでみました。
 
確かに役に立つ事も書いてるけど、ん?って思った内容がいくつか。
 
まずはこれ。
 
これいつの単価よ?と
よーく見たら消費税が5%
8%になったのが2014年だから相当古い内容です。
あと、別のページで設計料金は工事費の10〜15%が目安と書いていてこの設計料金はそれ以下。
出版は2017年と書いてありましたが今の長期優良住宅やゼロエネルギーハウスの申請料金などを考えるとこの金額は難しいのでは?とおもいます。
 
次にこのページ
 
施主が不要な値切りをしない為に仕入れ値を公開して利益をわかるようにすればどう?と提案しています。
 
これ、もしもこの提案をやったとして
「現場までの車のガソリン代がこれだけかかります。」
「車の維持費が重量税と車検代、整備費と任意保険が年間これだけかかりまして、現場運用期間を月割りしてこれだけかかります」
「事務所を運営するのに一月これだけかかります」
「携帯電話の料金がこれだけかかります」
「事務所に在住してもらう事務員の給与がこれだけかかります」
この辺りで「ちょっと!なんで私がそんなお金払わないといけないの!」ってなりません?
しかも現場が一箇所だけならまだしも複数で同時着工していると「月割りした車の維持費を現場の数で割らないなんて!」って思うと思うのですが。
 
しかも仕入れ値を公開するなんてその店の取扱の数で違ったりするので
企業努力で安い値を入れているところの仕入れ値をどこかで違う工務店側が知ったら
メーカーに「うちにもその値段で卸せ」ってトラブルになりそうだしメーカー側も仕入れ値を公開する工務店の値段を下げないと思うのですが。
 
目に見えない経費もあるのに「お宅の利益はこれだけあるんだからもっと負けてよ」なんて言われたら普通にその店は潰れるとしか思えません。
 
一応ちゃんとお役立ちになりそうな情報も載っていましたよ。
でも私はこの単価と仕切れ値公開したら?という提案で内容が全く入って来ませんでした(笑)
 
Kindleの無料本とはいえこの内容(特に単価)を信じてもっと安くなるはずだ!この本に書いてあった!と思わないで下さい。
こーいった本は発行年を必ず確認して下さいね。というお話でした。