「ふく」(ふぐ、と敢えて呼びません)をはじめとする下関の新鮮な魚介類と地酒を堪能した我々は、当然、酔っぱらってお風呂も入らず爆睡です。
毎度のことですが。
なので、翌朝、酔い覚ましを兼ねて朝風呂に入るのが旅の慣例となっています。
それは私がのんびりお風呂に浸かっている時のことでした。
「お~い、お~い!!早くお風呂から上がっておいでよ!!早く来て!!早く来てよ!!」と、旦那が大声を挙げ、ドタドタとお風呂場に入ってきました。
旦那の尋常ならぬ行動に、私は「また日本のどこかで大地震が発生したの?」と悪い方に想像が働いたのですが…。
イージス艦、イージス艦が通ってるんだよ!!
ほら、早く見なきゃ、行っちゃうよ!!
旦那は一夜明けてからも窓に張り付き、自衛隊の艦船が通らないかずっと監視(笑)していたのですが、まさか旦那の願いが叶うとは。
旦那の喜びようというか、はしゃぎようはまるで子供。
急かす旦那に、私も体をロクに拭かずびしょびしょのまま浴衣を羽織り、窓辺に行くと、確かにイージス艦が悠然と航行していました。

旦那は生まれて初めて「生」イージス艦を目撃できたことで、興奮しっぱなしです。
「あのイージス艦の名前は何だろう?『あたご』かな?」と言うものですから、望遠機能を使って艦の名前を確認すると…。

そこには「あしがら」との名前が。
「ちょっと、海上自衛隊のHPで『あしがら』のことを調べてよ。演習か何かがあるんじゃないかな?」
旅館では無料Wi-Fiのサービスがあったので、私のiPadが大活躍です。
山口の地方連絡部をHPをチェックすると、なんと7月19日~21日に掛け、「下関あるかぽーと」に於いて一般公開されるとのこと。
ここで旦那の心は決まりました。(笑)
さて、「あしがら」は朝7時に「あるかぽーと」に接岸予定とありましたが、定刻通りに接岸したようです。
さすがですね。
停泊した「あしがら」の後姿をずっと見つめている旦那。
「いや~、まさか本当に自衛隊の艦が観られるとは思わなかったな~。だって、小山のように大きいんだよ~。タンカーも大きいかもしれないけれど、やっぱり軍艦だよ!カッコいいねぇ~」
朝御飯の最中も、そのあともずっと旦那の心はイージス艦にありました。
ということは、「下関の歴史を訪ねる旅」は二の次になりそうな…。