Facebookの《◯◯年前の今日》っていうところに出てきた昨年の自分の投稿



これ、ブログには書いてなかったなぁ…



我ながらいいこと書いてたので、備忘録的にアップしておきます



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震災を機に、ボクのとっても大切な親友が知り合った南三陸の小学校の先生とFBで繋がり、そこから今度は九州・熊本の方と繋がった



その人の名は《つる詳子》さんという





先の熊本の水害のあと、現地をくまなく歩き《地元の人目線》で様々なレポートを発信してくれていて、水害ボラに行くことが多々あった自分の中で考えることが多かった



例えばそれは《ダム》



ダムとか堰堤の存在がいいとか悪いとかじゃなくて、『それは本当に必要なのか?』っていう部分を、子供の頃によく遊んでいた戸隠の川に当てはめたりして考えていた



そして例えばそれは《鹿の食害》



学生の頃、丹沢に沢登りに行けば稜線付近は鹿たちに植生が食い荒らされ、沢を詰める辺りは落石に怯えながら登ったものだ



この秋の終わりに、2016年台風10号の被災地で知り合ったのにめっちゃ近所に住んでいたアヤ姐(姉?)さんの御厚意で、県と町に費用を負担していただいて防災士資格取得の機会を頂き、過去の災害について、さらには今後の防災のための方策について学ぶことができた



そんな時に、つるさんのFBに紹介されていたのが、この写真の書籍



キーワードは《流域治水》


タイミング的に、ドンピシャだった



それはまるで、何かに導かれているような…



流域治水とは、従来のように《溢れそうな水を何とかして閉じ込める》という発想を捨て、《雨が降るエリア》である集水域と《生活エリアなのに川が溢れちゃう》氾濫域とをひっくるめて《洪水が起きることを許容》し、従来のように行政だけに頼るのではなく、そこに暮らす住民や事業者などもひっくるめて《みんなで》治水をやっていこう!というものだ



テキストには詳しく載っていなかったんだけど、この単元を担当してくれた講師の方が熱く語っていた



《防災力》を高めるためにホントに必要なのものは、コンクリートの構造物でもなく法の整備でもない



危機に対する一人一人の問題意識なんだよね



ここに紹介する本は球磨川で起きた水害をベースに書かれているが、表紙にも書かれ、つるさんも仰っていたように『球磨川で起きたことが他のエリアでの水害被害の抑止・軽減に役に立てれば』という想いに溢れている



そして何よりも『私たちは被災してもなお川と共に生きる』という球磨川宣言が、ボクの目には震災を乗り越えて美しい岩手の海に生きる人たちの姿に重なるのだ



山が多く川も世界の他の国々と比べると急峻な日本において、人は川が洪水を起こして山の土砂を押し流して作った《沖積平野》に多く住む



つまりは、洪水が起きたところに大多数が住んでいるのがボクたちの国の実情らしい



買ってくれとは言いません



ぜひ、図書館にリクエストしたりして一度だけでも読んでみて下さい



自らの、そして大切な人の、命を守るために。



《流域治水がひらく川と人との関係》

発行:農山漁村文化協会
編集者:嘉田由紀子
定価:2200円