前書き
この前ケチャップがないとうちのお母さんが言っていたので、その場で頭文字Dの「Deja Vu」のサビに合わせて
「ケチャプゥ~チャンチャンチャンチャンチャンチャンチャンチャン~」って歌って大笑いしてたら家族からひかれました。
ふざけやがって!
ということで今回は、アメリカンニューシネマの原点にして、傑作犯罪映画の「俺たちに明日はない」をレビューしていく。ネタバレはありなのでご注意を。
あらすじ
1930年代のテキサス。退屈な日常に飽き飽きしていたウェイトレスのボニーは、刑務所帰りのクライドに興味を持ち、彼が食品店強盗をしているところを見てすっかり惚れ込んでしまう。その後、ともに各地で銀行強盗を繰り返していき、やがてガソリンスタンドの店員C・Wやクライドの兄バックとその妻ブランチ加わり、五人組強盗集団として世間で知られていく。
こいつら普通にヤバすぎだろ…
あらすじで言った通り、主人公たちは強盗集団である。当然人も殺しているのだ。オイオイちょっと待てよ!どーみたってこいつらに感情移入もへったくれもないンだよォ‼どんだけの人間に迷惑かけてンだよォ‼なぁ‼ぶっちゃけ序盤から中盤にかけてはやってることが普通にヤバいので全く感情移入できない。テキサス・レンジャー君に唾かけられるところはざまあみろとしか言いようがないし、おい何キレてんだよって思ったぜ。どういう動機でやってるかも意味不明だぜ。これがアメリカンニューシネマか…
それに行動もどんどんエスカレートしていっていく。食品店強盗から始まった犯罪は、最終的に人をさらってどっかに放置したりしていってる。もうこれ救いようがねえな。若気の至りでは済まされないぞ。
アクションはなかなか迫力あり
ぶっちゃけ、あらすじだけ読んだときは何処にアクション要素があるンだよォ‼どうせ大したことないだろォとか思ってたけど、まあなかなかちゃんとアクションしてるやん。といっても、カーアクションぐらいですがね。でもたかがカーアクション、されどカーアクション、この時代なんでCGなんてないから全部本物‼迫力がこの前のカンフーヨガのカーチェイスとかと違って迫力が桁違いだぜ!これはいいぞ~これ。
こんな強盗がいてたまるか
主人公のボニーとクライドはどう見たって強盗には見えないくらいの美男美女である。クライドは女が苦手でうじうじしてるうぜーキャラだったが、ボニーは結構いいキャラだった。ついてきたクライドの兄の嫁がまじうざかったけどそれを代弁してくれたんでそれだけでもう十分満足だね。
あと、主人公カップルの他のキャラがかなり不細工。ちゃんと対比させてるのか…
まあ最終的には二人ともロクな最後にならないンですけどね、初見さん。
肝心のラストシーンだが…
最初の警告を聞かずにここまで見た諸君。最後のチャンスだ。ここからはこの映画のラストについて触れるぞ。まだ見てない人、これから見ようと思っている人は今すぐこんなの見るのをやめて視聴したまえ。それでもいいって奴だけ先を読んでくれ。
もはや知られすぎて有名だが、ラストは待ち構えていた警官にボニーとクライドが撃ち殺されて終了である。ふつーにバットエンドしてるわ。でもしてきたことを考えると当たり前だよなぁ?
ただし、ただ撃ち殺させて終わらせないのがこの映画の魅力。というのも、終盤でボニーとクライドはケガを負い、C・Wの家に匿われるというくだりがあるのだが、そこで二人が罪を理解?しもう一度一から生活をやり直そうとするわけである。
いやいやあまりに虫が良すぎるんじゃねえのといいたくなるが、そんな無粋なことは置いておいて、ここで私は初めてこの二人に感情移入するわけである。悔しいことにこの結末は知っていて、
「こいつらいつ撃ち殺されるんだ…」
なんてことを終盤はひたすら思ってたわ。でもなかなかそのシーンにならない。ひたすら二人が仲を深めていき、とうとう情を交わす。そういうところをしっかり時間をかけて描いているからこそ、ラストシーンのショックが大きいわけである。これまで感情移入できなかった人たちも、そこで初めてできるわけだからよくできた脚本だァ。
さらに、撃ち殺した後警官が二人の死体を見る場面を入れて話が終わるのだが、そこのシーンがまたいい。どんなに凶悪な犯罪者だろうと結局は同じ人間なんだよっていうのをわからせてくれるラストでした。素晴らしい。
まとめ
アメリカンニューシネマの傑作として知られ、映画史に間違いなく残った作品。それも納得の出来だが、favoriteと言われればうーんって感じの話。同じアメリカンニューシネマなら、おっさんたちが暴れまくるワイルドバンチの方が個人的には好み。ただ名作というのも納得。
ということで今回のレビューを終わるぞ。ほいじゃ、次のなんかのレビューで‼