超残虐ホラー『テリファー 終わらない惨劇』に登場のクリス・ジェリコ 続編にも登板! | プロレスライター新井宏の「映画とプロレスPARTⅡ」

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 ピエロの姿をした謎の連続殺人鬼アート・ザ・クラウンによる凶行を描いた『テリファー』(16年)。その続編『テリファー 終わらない惨劇』(22年)では、あまりの残虐さに嘔吐、失神する人がアメリカで続出したとのニュースが報じられた。日本では1作目が未公開で、2作目とともに1作目も公開されたほど。ニュースの真意はともかく、殺人鬼のアート・ザ・クラウンは『ハロウィン』『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』シリーズに次ぐホラーアイコンとなる可能性を秘めている。現実に第3弾の製作もおこなわれており、今年10月にアメリカで公開される予定とのことだ。

『テリファー 終わらない惨劇』には、あのクリス・ジェリコが出演している。オープニングクレジットではアート・ザ・クラウンの前に「WITH CHRIS JERICHO」と映し出されることからも、特別な役柄と想像することができるだろう。

 ピエロの姿をした殺人鬼といっても、決して目新しさはない。むしろ、いまさらどうしてと思ってしまう。ところがしかし、これがなんともおもしろいのである。ゴア描写以上に、引きつけられる何かがある。1作目は90分以内でおさめられており、この手のジャンル映画のお手本のような流れが心地よかった。それが一転、2作目では2時間18分というまさかの長尺。ホラー映画としては異例の長さだ。それでも、長時間をまったく飽きさせないテンポのよさには驚いた。クライマックスのしつこさにはちょっぴり閉口も、全体的には見応えあり。ジェリコを忘れて見入ってしまうほどだった。

 そう、ジェリコが出ていることに気づかず、映画はどんどん進んでいったのだ。そして流れはじめたエンドクレジット。え、どこにジェリコは出ていたの? クレジットには確かに、BURKE(バーク)役で名前が出ている。もしかして、同名の俳優がいるのだろうか?

 そんなことを考えていると、エンドクレジット途中に番外的な本編映像が始まった。そこで姿を見せたのが、どこからどう見てもジェリコなのである。

 それにしても、ジェリコはなんとも悪趣味な場面に出てきたものだ。ホラー映画が苦手な方には決してお勧めできないディスガスティング(気持ち悪い)エピソード。予告編にある通り、「鑑賞は自己責任で」。そんな場面をジェリコが楽しそうに演じているのだからおもしろい。

 そしてなんと、第3弾『TERRIFIER3』(原題)にもジェリコの続投が決まっている。再び同じ役柄か、それとも?