成功の裏に多くの犠牲がある

 

 

予告編観た時に中国版「トップガン」と思い、同様のフォーマットでストーリーが進むんだろうと思っていたのですが、全く異なる作品で中々観応えある骨太な映画でした。

 

中国の戦闘機テストパイロットたちの奮闘を描いた作品です。鑑賞して気づいたのが「新しいものを開発する時に何百、何千もの失敗に加えて、多くの犠牲がある」こと。

以前、鑑賞した世界で初めて月面歩行をしたアームストロング船長を描いた「ファースト・マン」でもアポロ開発で多くの失敗、犠牲が描かれていましたが、戦闘機も同様で多くの犠牲や失敗があります。

 

危険だが、でも操縦するテストパイロットたちの心情はどのようなものなんでしょうか?本作で描かれているテストパイロットたちは国家を守る為に最強の戦闘機(本作ではステルス戦闘機)をいち早く開発する為の使命が重きを占めているようです。各国の軍事関係者は全員同様に国の守る思いは強いかと思いますが、本作で登場するキャラクターはお国柄もあるのか愛国心がスクリーンを通して伝わってきます。

 

作中、世代毎のテストパイロットの特徴が語られるシーンが登場しますが、科学の進歩と照らし合せると「なるほど」と納得できる内容です。

 

中国という国も手伝って全編愛国心ムービーかと思いましたが、決してそうではなく、最強戦闘機開発の裏側で開発チーム、テストパイロットチームが一丸となって奮闘する人間ドラマです。が、最後の最後に「プロパガンダ」的エピソードが登場します。

まぁ、これを嫌う人もいるかと思いますが「トップガン」にも同様の要素があった訳で軍事要素のある作品のお約束かなと思います。

 

作品のハイライト的な戦闘機の飛行シーンですが「これCG」と突っ込むものもありましたが、全体通して見応えありました。

また、コックピットシーンのアングルは「トップガン」同様で今から考えると約40年前にあのアングル考えた人は天才だなと

思います。

【2022年/中国】

【ジャンル】ドラマ

【出演】ワン・イーボー フー・ジュン ユー・シー チョウ・ドンユイ 他

 

 

映画『ボーン・トゥ・フライ』オフィシャルサイト (borntofly.jp)