多くのテーマが盛り込まれているものの伏線と回収が秀逸

 

時間が合ったので細かい設定確認せずに鑑賞。

杉咲花、安田顕が出演しており「(その二人が出演しているのであれば)ハズレ作品ではないだろう」と確信したものの、本作が

ドラマなのかドラマなのかサスペンスなのか鑑賞前によくわからず鑑賞しましたが、作品自体は上質なサスペンスミステリーでした。

 

ストーカー殺人、新聞記者の謎の死、信仰宗教、公安と多くのテーマ詰め込みすぎですが、俳優陣の演技の素晴らしさなのか、演出の秀逸さなのかわかりませんが(多分、両方でしょう)、伏線と回収が非常に秀逸です。

が、その伏線が私が考えているもの以上に「実はあったのではないか?」と鑑賞後に気づき、仮に私が考えているパートも実は最後にわかる回収の伏線であれば観客の想像を超えた作品かと思います。

 

芸達者なキャスト陣の中でも杉咲花の演技は際立っており、特に後半に登場する安田顕との会話なシーンにおける彼女の表情、声のトーン、震えなど圧巻の演技でした。

彼女が演じるのは、愛知県警察の広報広聴課の行政職員。つまり警察官でもなければ刑事でもない。ただ、彼女の友人の死をきっかけにその真相を究明する役柄で、普通に考えるとかなり現実離れしており、演技によっては「刑事でないのになぜ真相究明を進めることができるのか?」と若干おかしく映る。そのような難しい設定でも本作でリアリティを感じさせるのは彼女の名演の賜物かと思います。

 

本作調べたところ小説の映画化。今回の鑑賞でその存在を知り、まだ原作の内容を把握していませんが、本作のエンディングからは続編制作しても不思議でないものでした。杉咲花演じる森口泉のその後を是非観たいですね。

【2024年/日本】

【ジャンル】サスペンス

【出演】杉咲花 安田顕 豊原功補 他

 

 

 

朽ちないサクラ (culture-pub.jp)