あれもこれも耳に残った映画音楽はモリコーネ作だった

 

数々の映画音楽を生み出してきた音楽家モリコーネ。

彼と彼の作品に関わった人々、また彼や彼の作品から影響を受けた人々へのインタビューと彼の作品とその映画のシーンで構成されたドキュメンタリー映画です。

 

モリコーネの存在は知っていたものの「一体どの作品の何の音楽を作ったのか?」と知らない状態で鑑賞しましたが、本作を観て

気付いたのが彼の作品を良く聞いていること。まさにあれもこれもモリコーネ作品でした。

 

映画音楽で注目されるのは、当然主題歌やメインテーマです。但し、名シーンを際立たせるのもその作品の中で流れる音楽です。

モリコーネは、映画音楽家として映画のメインテーマや名シーンやその他印象的なシーンで際立たせる音楽を制作しています。

有名どころでいえば「ニュー・シネマ・パラダイス」、「ミッション」「アンタッチャブル」「ワンス・アポン・ア・タイム・

イン・アメリカ」でしょうか。


インタービューの中で「早く映画音楽を辞めるはずだった」との彼のコメントが登場しますが、彼が映画音楽に携わり始めた頃は、音楽界で映画音楽に関係するのは主流でもなく、屈辱的だったのかもしれません。

 

特撮やアニメなど今では映画の中でも1つのジャンルとして成立し、それだけでも文化として認められていますが、かっては子供

向けと揶揄された時代もあったと聞いています。どんな分野も最初やマイノリティは、下に見られるなど大変だったんでしょう。

 

映画作品のテーマに沿って全く違う音楽を奏でる彼にとって、作品中彼を称する言葉で”マエストロ”が登場しますが、本作を観るとその称号はまさに彼にとって一番似合う表現と思いました。

【2021年/アメリカ】

【ジャンル】ドキュメンタリー

【出演】エンリオ・モリコーネ クリント・イーストウッド クエンティン・タランティーノ 他

 

映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』公式サイト (gaga.ne.jp)