マリノスサポーターもそれ以外にも刺さるドキュメンタリー
Ｊリーグオリジナル１０の１つとして未だにＪ１カテゴリーから落ちたことなく、
コンスタントに勝利を積み重ねる横浜Ｆ・マリノスの創立３０周年を記念して製作
されたドキュメンタリー映画です。
スポーツ、ドキュメンタリーというカテゴリに加えて選手だけでなく裏方含めたスタッフ、サポーターにスポットライトを当てた良い作品です。
特にマリノス・サポーターではないですが、スポーツビジネスの裏側やプロスポーツの厳しさ、素晴らしさを知るにはスポーツジャンルや推しチーム関係なく興味深く
鑑賞できます。
本作、３０年を記念して製作されたのか、２０２２年シーズン優勝に掛けて製作したのか定かではないですが、シーズン通しての優勝までの軌跡も描かれているので、
マリノスサポーターには唸る内容ですが、それ以外のＪリーグチームのサポーターに
とっては観たくもない内容かもしれません。。。
１つだけ推しのチーム関係なく「なるほど」と思ったのは、チームスローガン＝言葉の持つ力です。Ｊリーグを観戦している方ならお解りかと思いますが、かってマリノスは堅守が売りのチームでした。しかし、２０１８年アンジェ・ポステコグルーが監督に就任し「アタッキング・フットボール」を前面に出した途端にチームは変貌し、
２０１９年に優勝します。この「アタッキング～」という言葉はチームだけではなく、スタッフやサポーターにも前向きな意識付けをしているというのが本作ではよく
描かれています。チームではスローガン、企業では理念など、それに関わる人が拠り所にする言葉は本当に大切だということがわかります。
因みに本作を観て一番驚いたのが、試合前のスタッフの忙しさ。スタジアムまでの
通路に幟など立てるのは前から「大変だなぁ」と思っていましたが、椅子なども１つ
づつ拭いているんですね。よく勝利チームの選手のインタビューで「選手だけでなく、サポーター（ファン）、スタッフ一丸となって掴み取った勝利」という言葉をよく聞きますが、その言葉には本作みてますます納得します。
【２０２３年/日本】
【ジャンル】ドキュメンタリー