日本が抱える問題は昔も今も同じ
綾瀬はるか主演の大正末期を舞台にしたアクション映画です。
原作読んでいないのでキャラクターの再現度はわかりませんが、映画のキャッチの
「ダークヒロイン」であるならばクリーンなイメージが強い綾瀬はるかはミスキャストのように思えます。彼女は、やはり明るくクリーンなイメージが合っており、暗い題材にはどうもマッチしないように思えます。
作品としては面白かったですが、目についたのが組織における無駄ないがみ合い。
人間(生き物?)の悲しい性なのか、「俺が俺が」精神が先行し、組織(軍隊)内部で国の未来は二の次でお互い足の引っ張り合い。
また、兵士を人間として扱わない非人間的な行為。
これは日本が現代に向けての黎明期だったから起こった話なんでしょうか?
度合の大小はあるものの、舞台を現代日本に目を向けると同じようなことがそこかしこで起こっているのではないでしょうか?
本作はアクション映画ですが、人気女優綾瀬はるかを使った立派な反戦映画だと思います。
監督の本作に対する思いや趣旨はわかりませんが、実は本作を使って大正末期とはそれほど変わっていない日本を風刺しているのかもしれません。
本作の意味合いは単なるアクション映画だけとは言えないのではないでしょうか?
そう考えるとダークヒロインとして綾瀬はるかが演じた意味があるように思えます。