無名俳優だけで製作したらさらに傑作になったと思える

 

完全犯罪を目論んだ男とそれを目撃した少年たちの頭脳戦。全体通して見応えある作品でしたが、岡田将生や黒木華などの有名俳優と羽村仁成などのこれから伸びるであろう俳優たちが入り組んだキャスティングで「一筋縄ではいかないんだろうなぁ」と思っていたらその通りになり、少し残念なエンディングでした。

 

興行的な問題もあるかと思いますが、思い切って無名俳優だけでキャスティングした方が「先が読めない」「展開が読めない」という作品になっていたんではないかな?と思いました。

 

本作では、事件を目撃した少年たちが犯人を強請ることからストーリーが始まりますが、数年前なら「こんな少年いないよ」と思っていた日本も「こんな少年いるかも?」と認識が変わってきています。

 

本作の少年たちの設定は13歳。原作は中国の小説。

作品を鑑賞して「中国の少年犯罪は13歳まで低年齢化しているのか?」と遠く離れた海外事情と思えず、日本でも「13歳が引き起こす事件」といっても違和感を感じなくなってきたかと思えます。

専門家ではないので詳しくはわかりませんが、海外の少年事件のニュースを観ると貧困に加え、歪な社会構造が原因に思えます。

日本で事件の低年齢化が進む大きな原因は、その2つが日本にのしかかっているのではないでしょうか。

 

いずれにしても本作に描かれている内容があまり絵空事に思えないところに恐怖を感じます。

【2024年/日本】

【ジャンル】サスペンス

【出演】岡田将生 羽村仁成 黒木華 他

 

 

 


映画『ゴールド・ボーイ』公式サイト (gold-boy.com)