小学生の頃、算数の速さの問題が苦手だった山田です。(小6の娘に質問されたけど、答えられませんでした💦)
前回のブログで記載した『大黒座』の前日、札幌の映画館『シアターキノ』に行って来ました。
北海道行きを決めたのは、出発の5日前。
急遽行くことになった理由は、長女の友達が泊まりに来るので
「お父さんは、その日いなくなってほしい...」(涙)
それでも家族公認の外泊許可をもらったので、急いで旅行計画を練るのですが、夏季休暇が集中するお盆の週末、突発的な旅行は高くつくもので北海道への飛行機の往復だけでも7万円を超えてます。(もっと早く言え!)
この時思い出したのがドラマ「北の国から」の感動のワンシーン。
五郎の元妻令子の葬儀後の夜、通夜に間に合わず葬儀後もすぐに帰ってしまった五郎を中傷する令子の親族に対して大滝秀治演じる清吉が
「五郎は、早く来たかったんです。あいつがどうにも来れなかったのは、はずかしいがこの...金なんですよ。 あいつ汽車で来たんですよ。一昼夜かかって汽車で来たんですよ。」
今は東京-北海道間の汽車はありませんが、旅費の抑制と五郎さんの苦労を少しでも理解する為、「青春18きっぷ」で行こうと思ったのですが、調べてみると札幌まで丸2日。
仕方なくJRみどりの窓口に行って往復割引のチケット(約5万9千円)を購入して出発。
自宅のある「新百合ヶ丘駅」を小田急線急行始発の5時38分新宿行きに乗り、JR埼京線、新幹線はやぶさ、スーパー北斗と乗り継いで「札幌駅」到着は14時41分。
この始発急行で札幌に向かったのは大正解で、この後のスーパー北斗は台風10号の影響で軒並み運休となってました。
『シアターキノ』は、地下鉄すすきの駅が最寄りの駅です。アーケードの狸小路商店街の6丁目の角にある、南3条グランドビルの2F。代々木アニメーションの看板が目印です。
時間にゆとりがあったので、札幌駅から歩いて向かいましたが、20分ちょっとで到着しました。
映画館名称“キノ”は、映画館の代表が木野さんというわけではなく、ドイツ語・ポーランド語で映画を意味します。
『シアターキノ』のホームページを拝見すると、開業は1992年7月4日で、現在の建物は1998年の4月から。
特徴は、市民出資のNPO法人映画館で運営スタッフ5名以外に約40名のボランティアスタッフが交代で受付・情宣を行っていると紹介されております。参加のボランティアスタッフは、無料で映画を鑑賞できるメリットもあります。この仕組みいいですね。小規模の映画館には、是非導入頂きたいものです。
ロビーに繋がる中廊下には、多数の映画ポスターが貼ってあります。
この劇場は、A館・B館2スクリーンに1日10作品程度を上映するミニシアター。1日に上映する作品数としてはかなり多いですね。
札幌には他に映画館が2館(最近、ディノスシネマズ札幌が閉館に)ありますが、この2館はどちらもシネコンで札幌のミニシアター系作品は一気に引き受けている感じがします。
受付で鑑賞作品名を言って1,800円支払う。
この日は女性のスタッフ3名でお客さまを対応してました。
この劇場も会員制度があるのですが、その種類が多い。ビンテージ会員(年会費11,000円)、スタンダード会員(年会費2,000円)、シニア会員・学生会員(年会費1,000円)
それぞれ会員は1,000円で鑑賞できるのですが、ビンテージ会員は10回まで無料。これ映画好きにはかなりのメリットですね。但し、期間限定の1000名までと書かれておりました。
『シアターキノ』は座席指定がなく、入場NOの書かれた整理券が渡されて番号順に入場となります。会場は上映時間の10分前。しばらくロビーを眺めていると
この映画館は、2000年から8年間映画講座が開かれておりました。映画製作や上映企画実践など面白そうな内容です。残念ながら現在は休止中です。
ロビーに置かれた書籍の数がとても多い。この古書は販売されており、「本の売り上げは小規模自治体の読書整備に充てられます」と書かれておりました。
これからの上映作品を流すモニターの横には、なぜかビリケンの像が置かれておりました。
大阪のシンボルビリケン様は、子供の姿をした幸福の神。幸せを願っての展示でしょうか。
壁には多数の俳優さんや映画関係者のサインが書かれております。
上映10分前にスタッフさんから声がかかり劇場内へ。
ロビーからは分かりずらいのですが、受付カウンター奥の細長い廊下の先にA館がありました。
なだらかなひな壇型のシアター。
写真のピントが合ってませんが紫色の座席と暗幕に白いスクリーンのコントラストが印象的です。
この映画館は食事の持ち込みが禁止です。
座席はフランスのキネット社製。
この映画館の壁には北海道産の珪藻土(けいそうど)が使われております。珪藻土は保湿性や断熱性に優れており館内の調湿性に役立ってます。
台風10号が上陸したお盆の週末でしたがお客さまは19名でした。
『シアターキノ』には『KINO BAR』が隣接されております。
映画鑑賞後、少し重いBarの扉を押して入ってみることに
シックな内装の落ち着いた空間のバーですね。
お客さんも私以外は1人しかおらず、静かな空間でした。
こちらの壁には古書が並んでます。
味のあるメニュー表ですね。
手書きで書かれたメニューを目玉クリップで止めてます。
クラフトビールとピクルスを注文しました。
クラフトビールは8種類の中から選べてデザインの面白い「SAPPORTLANDER’S 60TH HOPPY WHEAT ALE」を注文。
このクラフトビール札幌市とポートランド市(米国・オレゴン州)の姉妹都市60周年を記念して作られたそうです。店員のお姉さんがお酌しながら教えてくれました。
このお店いいなぁ。初め一人で入るのに少し抵抗がありましたが毎週でも通いたいBarです。
厳選されたミニシアター作品と映画の余韻を楽しむシックな内装のBar空間がコラボした『シアターキノ』。
超おすすめの映画館です。
【大黒座】
訪問日時:2019年8月16日17:15
鑑賞映画:「さらば愛しきアウトロー」
住所:北海道札幌市中央区狸小路南3条グランドビル2F
HP:https://www.theaterkino.net/
オープン:1992年7月4日
基本料金:1,800円(各種割引・会員制度あり)
スクリーン:2
上映形態:ロードショー
音響:DOLBY DIGITAL
スクリーンサイズ:不明
座席数:A館63席 B館100席