西島秀俊、葵わかな、伊藤淳史 来名!『任俠学園』INTERVIEW | MOVIE-STATION[ムビステ!]BLOG

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 世の中のルールは絶対守る、社会貢献が大好きな弱小ヤクザ“阿岐本組(あきもとぐみ)”が義理と人情を武器に、倒産寸前の私立高校や出版社、病院や映画館など、困ってる人たちをボランティア精神で助ける今野敏による人気小説「任俠」シリーズ(中公文庫)が、西島秀俊と西田敏行のW主演で遂に映画化!シリーズの中でも、特に根強く愛され続ける『任俠学園』が9月27日(金)より公開!

 

 

 主演2人を支える阿岐本組の組員を、伊藤淳史、池田鉄洋、佐野和真、前田航基。さらに、彼らが理事となって再建を図る高校の生徒として、葵わかな、葉山奨之、桜井日奈子らが共演。また、デビュー30周年を迎えた東京スカパラダイスオーケストラが、本作のために書き下ろした新曲「ツギハギカラフル」が主題歌に起用された。

 

 

 今回、公開前のキャンペーンで、阿岐本組No.2の日村役を演じた西島秀俊さん、阿岐本組の組員役の伊藤淳史さん、高校の問題児役・葵わかなさんの3人が来名!撮影エピソードを語ってくれた。

 

INTERVIEW

 

 

Q:完成した映画を観て感じたことは!?

 

西島秀俊(以下、西島)「この映画が完成して、出来上がった作品を観た時、意外にも“ジーン”とする、感動する作品に仕上がっていることに驚きました。とても楽しいコメディ作品になるとは予想していたのですが、比較するのはおこがましいですが、例えば西田敏行さんの『釣りバカ日誌』であったり、『男はつらいよ』のような人情コメディに近い作品になったと思います。笑って、笑って、最後にちょっと泣けるような素敵な作品を、みなさんにお届けすることができ、大変うれしく思います。是非応援してください」

 

伊藤淳史(以下、伊藤)「本当に面白い“ザ・エンターテイメント”と言える作品だと思っています。笑えるし、泣けるし、グッとくるしという表現がピッタリはまる作品です。現代社会では、人と人とが、なかなか目と目を合わせて語り合い、時にぶつかり合うということが少なくなってきていると思います。面と向かって、思い切りぶつかり合うからこそ見えてくる本質的なモノが、この映画の中に描かれています。今の時代にまさに必要な作品だと思います」

 

葵わかな(以下、葵)「わたしは、阿岐本組に立て直してもらう学校のちょっと問題を抱えた生徒役で出演しています。学生時代に誰もが感じたことのある若さゆえの焦燥感や、自己アイデンティティの模索であったり、どこに向かっていくのかわからない不安定さを体現したいと思って挑みました。先生とは違って人として生徒を見てくれて、前向きな意見を発してくれる阿岐本組のような大人と出会っていたら、わたし自身もどう変わったろうな?と思えるような物語が展開していきます。タイトルだけ見ると、怖そうな映画に感じるかもしれませんが、是非学生さんとか、若い世代の方にも観てもらいたいです」

 

Q:今回演じたキャラクターについて、それぞれの役作りを教えてください

 

西島「日村役を演じてみて、取材で一番多く聞く意見が“パンチパーマ”です。パンチパーマ時代のシーンがチラっとあるのですが、意外と評判がいいので、続編ができたら“パンチパーマ”での登場もありかなと思っています(笑)。佐藤蛾次郎さんが身につけている腹巻は、実際に『男はつらいよ』出演時につけてた腹巻なんですが、『男はつらいよ』『釣りバカ日誌』といった日本の邦画を代表する人情喜劇というジャンルの本作で、西田敏行さんと共演できたことがうれしかったですね。それに加えて西田さんと言えば『アウトレイジ』でのイメージもありますよね。笑いと凄みを兼ね備えた映画界の大先輩である西田さんの胸を借りて、今回は役に挑みました」

 

伊藤「僕は、今回の役では特別なことは何もしてないです。どちらかというと振り回される受け身な芝居が多いので、阿岐本組の舎弟という見た目重視で頑張りました。アクションシーンもありましたが、僕が戦うことはそんなになく、熱く闘っている日村さんを近くで応援しつつ、ただただ楽しく演じさせていただきました」

 

葵「“ちひろ”という女の子は、これまでにやったことのない問題児の役だったのでハードルは高かったですね。衣装合わせに行った時、グレた役なので『金髪はどうですか?』って監督に相談したのですが、監督から指定されたのは赤色だったんです。まず、その色にもびっくりしましたし、監督の中に“ちひろ”像が明確にあることに気づきました。なので、私自身はあまり役作りをせずに現場に行き、監督の演出・指示に耳を傾けながら演じるようにしました。“ちひろ”は、見た目は“ちょいワルJK”ですが、中身は“おじさん”な女の子なんです。現場では、いかにおじさんっぽく演じるかが課題でした。声を低く、ガラガラ声にして、ガニ股で歩いたり、姿勢を悪くしてみたり、おじさんっぽさを研究して役に挑んでました」

 

 

Q:阿岐本組の面々、学園の生徒たち、それぞれのチームワークはどうでしたか?

 

西島「撮影が始まってすぐ、『反省しよう!』ってことになりまして、『反省会』という集まりを撮影が終わる度に必ずと言っていいほどやりました。とにかく毎晩、食事をしてお酒を飲みながら日々反省しながら結束を高めていったという感じです。後半になると生徒役の俳優たちも、まだクランクインしてないのに反省会に参加しはじめ、『まだ反省することないだろ?』ってツッコまれてました(笑)。大御所の西田さんもよく参加してもらえて、いろいろなお話をしていただけましたし、木村ひさし監督も顔を出してくれました。映画の中でも阿岐本組と生徒たちが心の交流をしていくのですが、反省会を通して噓偽りなく交流できたのではないかと思っています。若い俳優たちにとっては、先輩からのためになる話を聞けるいい機会でしたし、こんなに反省した作品はないですね(笑)」

 

伊藤「反省会のおかげで、スタッフ・キャストを含め、現場全体の雰囲気がとても良くなったと思います。役の中でもそれ以外でも、みんなが『日村さん、日村さん』って、すごく信頼していました。僕は西島さんと何度も共演させていただいていて、お付き合いも長いので気の置けない先輩として仲良くさせてもらってますが、現場のチームワークの良さがスクリーンから伝わってくると思います」

 

葵「学校の方では、女子生徒が私と桜井日奈子ちゃんの2人だったので、“ヒナ”って呼ぶくらいすごく仲良くなって、今でも交流が続いています。彼女とは敵対する役なのですが、現場では『女子2人だけだから頑張ろうね!』と、お互いに励まし合いながら現場に挑んでました。先ほどから出ている反省会のことをそんなに褒めてもどうかとは思いますが(笑)、反省会のおかげで阿岐本組と学園チームの垣根がなくなったと思います。西島さんは、本当に兄貴肌なので若手の俳優たちが相談したくなる方なんですよね。だから、いつも誰かが西島さんに相談していました。兄貴たちの背中を見て前に進んでいく姿が、映画と現実でもシンクロしていたんです。すごくいい関係だったと思います」

 

 

『任俠学園』
2019年9月27日(金)よりミッドランドスクエアシネマ、
ミッドランドシネマ名古屋空港ほかROADSHOW

公式サイト

 

(C)今野敏/(C)2019 映画「任俠学園」製作委員会