劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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諦めなければ未来は変わる。過去とつながる異色のサスペンス!!

(C)2021「劇場版シグナル」製作委員会
2021年4月2日公開
監督:橋本一
出演:坂口健太郎・北村一輝・吉瀬美智子 他

【賛否両論チェック】
賛:未来を変えるために過去と連携していく様が、新鮮で痛快。大きな陰謀に追われる主人公の姿も、観ていてハラハラさせられる。アクションも意外と多め。
否:展開はかなりのご都合主義で、予備知識もあった方がよさそう。内容もちょっとだけ説教臭いかも。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・殺害シーン等あり
アクションシーン・・・かなりあり
怖シーン・・・雰囲気は少し怖いかも


 韓国ドラマをリメイクしたドラマの劇場版です。過去と現在をつなぐ無線機を通して、2人の刑事が事件を解決していきます。主演は坂口健太郎さん。

 かつてバッテリー切れの無線機から聞こえてきた、過去からの通信。それによってつながった、長期未解決事件捜査班の刑事・三枝健人(坂口健太郎)と、過去に生きる城南警察署の大山剛志(北村一輝)は、いくつかの事件を解決し、大山自身の殺害事件をも阻止しました。しかしその後の大山は、三枝が警察学校を卒業した2010年4月1日、三枝へ重要な資料を持ってくる途中で狙撃され、川へと転落、行方不明になってしまったのでした。

 月日は流れ、2021年。その日、内閣情報調査室室長がハイヤーへと乗り込みますが、その直前、すれ違った人影が、車の隙間から“何か”を注入していました。その後、ハイヤーが首都高へと差しかかった頃、車内には猛毒が充満。運転手と室長は泡を吹いて意識を失い、ハイヤーは高架下へと転落、炎上してしまうのでした。

 室長は死亡。その後の検証で、車内からは猛毒のヘロンが検出されますが、報告を聞いた刑事部長・青木潤基(伊原剛志)は顔色を変えます。それもそのはず、ヘロンは2001年に起きた「西新宿テロ事件」で使用され、その後全て押収されたはずでした。一方、独自に捜査を開始した三枝達は、2009年にも2件、同じように政府高官が事故死していたことを突きとめます。ところがその矢先、自宅にいた三枝は、あのバッテリー切れの無線機が再びつながる瞬間に遭遇。発信者は大山で、彼が今いるのは2009年だとのことでした・・・。

 ドラマの劇場版なので、ドラマ版と関連のある出来事とかも多く、やはり予備知識はあった方が良さそうです。

 再び過去と現在をつないだ無線機によって、国家をも揺るがす陰謀へと巻き込まれていく主人公・三枝と大山。そんな2人が、過去と現在それぞれの立場から、事件を食い止めるために孤軍奮闘していく姿には、観ていて思わずハラハラさせられてしまいます。未来を変えるために過去と連携していくのは、結構新鮮だったりもしますね。

 ただちょっとご都合主義というか、絶体絶命のピンチをギリギリのところで切り抜けていく感じなんかは、分かってはいても、ややありがちに感じてしまう部分でもあったりします。

 とはいうものの、意味深なラストも印象に残る本作ですので、気になった方は是非、ドラマ版からチェックしてみて下さい。


【ワンチャン・ポイント】
※奈緒さん・・・本作では、ジャーナリストの小泉ミチル役でご出演。最近の映画では、「事故物件 恐い間取り」でのヒロイン役を始め、「サムライマラソン」や「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」、「みをつくし料理帖」や「先生、私の隣に座っていただけませんか?」等にも出演していらっしゃいます。12月公開の「あなたの番です 劇場版」にも出演されるそうなので、そちらにも要注目ですね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>

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