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本当の自分の強さとは。奇想天外な入れ替わりホラー!!

(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS
2021年4月9日公開
監督:クリストファー・ランドン
出演:ビンス・ボーン
キャスリン・ニュートン 他

【賛否両論チェック】
賛:ひょんなことから、殺人鬼と身体が入れ替わってしまった内気な女子高生が、身体を取り戻すための戦いを通して、本当の自分の強さに気づいていく姿が、痛快でステキ。
否:グロシーンや驚かせるシーンが多いので、苦手な人には向かない。ラストもやや好き嫌いが分かれるか。


ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・メッチャあり
アクションシーン・・・少しあり
怖シーン・・・急に驚かせるシーンが結構あり


 運命のイタズラによって、冴えない女子高生と凶悪な殺人鬼の身体が、入れ替わってしまいます。主演はビンス・ボーンとキャスリン・ニュートン。

 始まりは、11日の水曜日でした。グリスフィールドの田舎町、両親が留守の女子高生・ジニーの家で、彼女と恋人のエヴァン、そして友人のアイザックとサンドラの4人が、飲み明かしていました。彼女達は殺人鬼・ブッチャーの怪談話で盛り上がっていましたが、アイザックがサンドラへ飲み物をこぼしてしまい、2人は代わりのものを探しに家の中へ。するとサンドラは、ふと骨董品の中に、“ラ・ドーラ”と書かれた短剣を見つけるのでした。ところがその直後、突如姿を現したマスクの男(ビンス・ボーン)によって、2人は惨殺されてしまいます。男はその後、エヴァンとジニーも惨殺すると、マスクを外し、幻聴に導かれるままに、短剣の下へと向かうのでした。やがてジニーの両親が帰宅し、事件が発覚。その時には、短剣は既になくなっているのでした。

 翌朝、小さな町は惨殺事件の話題で持ちきりでした。内気な女子高生のミリー(キャスリン・ニュートン)は、姉で警官のシャーリーン(セレステ・オコナー)と、破天荒な母・デビー(ケイティ・フィナーラン)との3人暮らし。実はミリーの家は、1年前に父を亡くしていたのでした。その翌日は高校の学園祭でしたが、ミリーは行かずにデビーと「ウィキッド」を観に行く予定で、シャーリーンは思わず閉口します。そんなミリーには、親友のナイル、ジョシュがいましたが、内気な彼女はいじめられっ子で、片想いの同級生・ブッカーにも何も言えずにいるのでした。

 その日の夜、ミリーは成績のために、やむなくアメフトの試合を着ぐるみを来て応援していました。ナイルとジョシュはを終えるのを待ってくれていましたが、ミリーは2人とは帰らず、人気(ひとけ)がなくなった学校の前で、デビーが車で迎えに来てくれるのを待つことに。ところが肝心のデビーは家で酔いつぶれてしまっており、帰宅したシャーリーンがそれに気づき、呆れながらミリーへ電話をかけます。しかしその電話も、途中でミリーのスマートフォンが電池切れに。するとそこへ、最悪なタイミングであのマスクの男(ビンス・ボーン)が姿を現してしまいます。必死で逃げるものの、グラウンドで捕まってしまったミリーは、男にあの短剣で刺されてしまいますが、その瞬間に月が雲へと隠れ、短剣が光ったかと思うと、何故か男も負傷。そこへ間一髪でシャーリーンが駆けつけ、男は逃走するのでした。

 その後警察署で手当てをしてもらうミリーでしたが、どこか上の空。そして翌朝目覚めると、なんとミリーとマスクの男の身体が入れ替わってしまっているのでした・・・。

 まずR15指定なので、グロシーンはメチャメチャ多いです。また、急に驚かせる特有の演出も結構あるので、その辺りでの好き嫌いは分かれそうです。

 内気で冴えない性格だったヒロイン・ミリーが、“殺人鬼と身体が入れ替わる”という奇想天外な経験を通して、やがて一回りも二回りも成長していく姿は、痛快でもありどこかカッコよくもあります。「本当の自分の強さ」というものを、改めて考えさせられるようでした。

 そして個人的には、中身がミリーになっているブッチャーを、ビンス・ボーンが細かな演技で巧みに表現していて、それがまだ見事で思わずクスッと笑ってしまいました(笑)。

 ラストも好みは分かれそうではありますが、あまり深く考えずに楽しめるスプラッターホラーですので、気になった方は是非。


【ワンチャン・ポイント】
※キャスリン・ニュートン・・・本作のヒロインにして、中身が殺人鬼になってしまう女子高生を熱演されていますが、最近の映画では何といっても、実写映画化された「名探偵ピカチュウ」のヒロイン・ルーシー役が有名なところですね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>

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