ドウェイン・ジョンソンは「自分がどう見られているか」、「どうすれば一番魅力的に見えるか」といったセルフプロデュース能力がズバ抜けていて、「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」、「ジャングル・クルーズ」、「ジュマンジ」シリーズなど製作も兼任している作品では特にそれが最大限に発揮されている印象。

そして今回は長年映画化を希望していただけあって気合の入り様が凄まじく、気合入り過ぎて険しい顔面が男梅に見えてくる有様。

 

ストーリーは王道と言えば王道だが、ヒーローでもヴィランでもない「アンチヒーロー」としてのスタンス、立場によって異なる正義・悪の見方、シャザムの能力の特徴を使った捻り等が効いてて、不覚にもグッと来る所も。雑に感じる場面もなくはないが、力技によるゴリ押しっぷりはブラックアダムらしくて良し。

 

反面ブラックアダムと対立するJSAに関しては、「チームアメリカ/ワールドポリス」の世界警察張りに正義を盾に街をぶっ壊しまくる横暴な輩にしか見えず、途中まで「こいつらが今回の悪役か」とさえ思った程。

ただピアース・ブロスナン扮するドクター・フェイトの哀愁漂う存在感はダントツに素晴らしかった。ブラックアダムと別ベクトルの佇まいがいいアクセントに。ただのナルシスト脳筋野郎にしか見えないJSAのリーダー格・ホークマンも、ドクター・フェイトと絡んでる時だけは信頼や絆が強く感じられて良かった。他の2人はまぁこれから頑張れ。

 

 

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