TENET/テネット

あらすじ/解説
「ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公が、第3次世界大戦に伴う人類滅亡の危機に立ち向かう姿を描く。主演は名優デンゼル・ワシントンの息子で、スパイク・リー監督がアカデミー脚色賞を受賞した「ブラック・クランズマン」で映画初主演を務めたジョン・デビッド・ワシントン。共演はロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、アーロン・テイラー=ジョンソンのほか、「ダンケルク」に続いてノーラン作品に参加となったケネス・ブラナー、そしてノーラン作品に欠かせないマイケル・ケインら。撮影のホイテ・バン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリーなど、スタッフも過去にノーラン作品に参加してきた実力派が集い、音楽は「ブラックパンサー」でアカデミー賞を受賞したルドウィグ・ゴランソンがノーラン作品に初参加。


★4.0/5


この映画の本番は2回目からだった。容赦ない初見殺しに予習は必須!



ダンケルクではガッカリさせられたが、やっぱりクリストファーノーランの映画は面白いんだと再確認させられた一本。

逆行世界と順行世界がクロスオーバーする奇妙奇天烈な世界観とギミックを駆使したピタゴラスイッチ的な瞬間に唸らされる。

実写に拘ったノーラン印のアクションの数々も見た事ないモノばかりで新鮮だし斬新。正にスーパーオリジナル。近接格闘や銃撃戦、カーチェイスに痺た。クライマックスの戦場シーンは凄すぎて混乱するわけで、思考回路はショート寸前になるけど、これだけを観に劇場へ足を運ぶ価値はあるくらいアクションは見応えがある。


そして、巷の噂通り、ストーリーは難解極まりない。でも難解だから面白くないわけではなく、五感を刺激させられる感覚に、思わずお金を払ってリピートしたくなる、させる中毒性があって良い意味で危ないわけで、スパイ映画のような王道ストーリーさえ把握してればテネットの世界観を意外と楽しめるのかもしれない。それよりもIMAXで観ないとテネットの魅力が半減するって方がヤバい。田舎にIMAXなんてないのですよorz

あと物語の着地もインセプションのようにボヤけてなくハッキリしていて良かった。まさかのストーリーのど真ん中に結末を持って来るとは予想外で面白い。面食らった〜!それに脇役のニールにフォーカスしてる辺りも良い。これぞ滅びの美学、グッときました。真の主人公はニールだと勝手に思ってる。


今年はコロナ禍で、数々の作品が延期や配信に走り、今まで以上に映画館の価値が問われてる中で、劇場公開に踏み切ったテネットの制作サイド、そしてクリストファーノーランにナフリスペクト!映画は映画館でやはり観たい。キネマの神様がいるとしたら、それはノーランだったりして。んなわけないか。