バッドボーイズ フォー・ライフ
あらすじ/解説
ウィル・スミス&マーティン・ローレンス主演による大ヒットアクション映画「バッドボーイズ」の17年ぶり新作となるシリーズ第3弾。マイアミ市警の敏腕刑事コンビ、マイク・ローリーとマーカス・バーネット。ブランド物のスーツをスタイリッシュに着こなし、得意のドライビングテクニックでポルシェを飛ばすマイクに対し、マーカスは家族こそが守るべき大切なものと考え、そろそろ引退を考えている。若いエリートたちと組むことになった2人は、自分たちが年寄り扱いされることに我慢できない。そんな中、マイクが何者かに命を狙われ、バッドボーイズ最大にして最後の危機が訪れる。「ギャングスタ」で注目を集め、18年米バラエティ誌による「見るべき10人の監督たち」に選出された新鋭アディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーがメガホンをとる。


★3.7/5


バッドボーイズももうオジさん。



いやはや、マイクもマーカスも歳いったなぁ〜。マイクはお洒落で筋肉バキバキの現役バリバリの刑事だけど、マーカスは太って軽快さもない爺さんで隠居モード、まさにダウンタウンの浜田ですわ。となるとマイクは松ちゃんだな。



そんなオジさん化が進んだ2人でもバッドボーイズを名乗るからには、あの規格外なアクションを期待してしまうわけだが、今作から破壊王マイケルベイの手を離れた事もあって明らかに火薬量は減退してるのが目にみえる。


唯一の見せ場はサイドバイクのカーチェイスとクライマックスの銃撃戦くらいか。クライマックスの銃撃戦では横撮りから縦撮りになるカットがあって、そこは斬新でおっ!となってしまったけど過去作のバッドボーイズを観てきた者からすればアクションは消化不良。ってかマイケルベイがこれまで好き勝手に暴れてたせいもあるんだろうけど。



その代わりにストーリーは増幅していたように思えた。過去作のような主人公の2人がひたすらキャッキャッしてるキャッチーさよりも、2人の人生観に迫ったハードな展開が目立つし、ユーモアもいい意味でバッドボーイズらしくない生活感ある笑いで、隣に座っていたおばちゃんは爆笑しまくっていたなぁ。言うなれば山田洋次がバッドボーイズを監督したような感じ。


それはそうと、中盤で明かされる2人が追っていたテロリストが実はマイクの元嫁と息子だったていう想定外な謎設定にびっくり。エンドロール後にあるマイクと息子がタッグを組む予見をさせられるシーンを観ると、この突拍子もない設定にも納得がいった。今作限りでマーカス役のマーティンローレンスを卒業させて、旬のウィルスミスにフォーカスした続編を作る気満々な制作サイドの魂胆が見え見えでこのラストは頂けないわ。別に続編を作るのは構わないけど、もっとスマートに演出すべきだろう。



そういや、ガミガミうるさいシリーズ名物の署長のショッキングな死も、やたらと引退を仄めかすマーカスの演出、終盤なんかは完全にマイクの独壇場だったし、新しいAMMOとかいう特殊部隊の登場も全部続編の為だったのかも。


全部白紙にして、ウィルスミスと息子とその仲間でバッドボーイズ結成しちゃうの?そんでもってバッドボーイズ4やっちゃうのか?嫌だわ〜。