アベンジャーズ/エンドゲーム
ネタバレ注意! 

あらすじ/解説
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったマーベルコミックが生んだヒーローたちが同一の世界観で活躍する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の中核となるシリーズで、各ヒーロー映画の登場人物たちが豪華共演するメガヒット作「アベンジャーズ」の第4作。前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」で、宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズが、残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む姿を描く。「インフィニティ・ウォー」では姿を見せなかったホークアイ、アントマンといったヒーローも登場し、新たにキャプテン・マーベルも参戦。監督は前作に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務めた。


★4.0/5


11年間の総決算!全てはここに繋がっていた!アッセンブル!



監督は前作から引き続きのルッソ兄弟。ここまで素晴らしいプロジェクトをやり遂げた功績を考えると、MCU以外の彼らの映画も観てみたい。

常に危機迫る状況だった、前作IWと比べると今作はざっくりとしたアベンジャーズが勝つというオチが見えてるから、どうしても緊張感に欠けてしまうが、最初から最後まで飽きさせない仕掛けが随所に散りばめられてあり、3時間という長尺もあっという間に過ぎ去ってしまいました。



サノスがソーに首を狩られて死ぬという衝撃的な冒頭の展開には、IWの冒頭でロキがサノスに瞬殺されるシーンを彷彿させられるわけで、IWと同じくEGもファンへの忖度なしにヒーローが死にまくるのか!?と妙な緊張とこれからの展開にワクワクさせられる。


"あのシーンの裏で実はこういう事が〜"という、これまでのMCUの過去作を裏から振り返るタイムスリップ展開は劇中のセリフでも使われたように『BTTF』や『ビルとテッドの地獄旅行』っぽくて単純に楽しい!


なかでも『GOTG』でスターロードが1人で"Come and get your love"を口ずさみながらモンスターを蹴散らすナイスなOPを外野から見るウォーマシーンが"アホ?"の一言で片付けてしまう下りは笑えた。



筋肉ゴリゴリな筈のソーが家に篭ってオンラインゲーム三昧、ビール飲み放題からの太りに太った予想外のボンクラ姿や、いつもの怒れるハルクが眼鏡を掛けて子供達と写真撮影する優しきハルクの姿、さらにはアントマンも今作でアベンジャーズに合流した事でユーモア描写はバリエーション豊かなものになっていて、客席からは笑い声があちこちから聞こえてくる"カメ止め"以来の賑わいで面白かった。


今作一番の見所、「アッセンブル!」からの総力戦は否が応でも燃えるやつでしたね。ILM最高水準のCG、ガントレットの奪い合うヒーロー達の位置関係、ヒーロー1人1人の見せ場作り、流石!



キャプテンアメリカがムジョルニアを手にしたシーンは興奮と驚き。遡れば『アベンジャーズAOU』に伏線が隠されてるとか知らなかった。


そしてMCU第一弾の傑作『アイアンマン』でトニーが最後に言ったアノ台詞"I am IRONMAN"を言い放ってからの指パッチンでケリを着ける演出は痺れた。トニースタークで始まり、トニースタークで終わるんだなぁ。エモくて最高。あの時のRDJの表情は印象深い。


ラストはトニースタークがヒーロー達に弔われるという感慨深いシーンなんだけど、ブラックウィドウが弔われないのが残念というか不自然。ホークアイが気にかけた台詞を言ってるけど、何だかなぁ〜。


あとサノスがタイムマシーンやアントマンのスーツなしでも何故タイムスリップできたのか?ガントレットは自在に消したい人を消せるのか?など指摘したくなる箇所もあるにはある。


エンドロールは、いつものオマケ映像が流れるのかと思えば最後まで流れずに終わったのに潔さを感じる反面、本当に終わってしまったのだな。と切なくも感じる。11年間楽しゅうございました!