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そぴあのブログ

今はカードキャプターさくらにハマり中です。
もちろんケヴィン・レイノルズ選手とニコライ・ホジャイノフ氏が好きです。
レイノルズ選手は引退されましたが、ホジャイノフ氏についての考察や感想も続けます。

いよいよ春!
4月にはホジャイノフ氏のコンサートがあります。
またまた、日本語によるメッセージがアップされていました。

何というか驚くべき内容でした。
彼は、日本の俳句まで勉強されたのでしょうか。
以前のメッセージでも万葉集のことなどに触れておられましたが、まるごと一句引用されるほど、俳句を読んでおられるということなのでしょうか。ロシア語訳ではなく、日本語で。

蝶の飛ぶばかり野中の日影哉

春の晴天の広い野原、日影といっても、舞飛ぶ蝶の影しかない。
松尾芭蕉の句。笈日記に記されているもので、野ざらし紀行中での作句とのことです。
不勉強な私はこの句を知りませんでした。あまりにも有名な以下の句も、笈日記にあったようです。

秋深き隣は何をする人ぞ
旅に病んで夢は枯野をかけ廻る

また、春の句には、次のとても有名な句があります。

梅が香にのつと日の出る山路哉

さらに、芭蕉といえば真っ先に思い浮かぶ句。

古池や蛙飛びこむ水の音

上記の(日本人ならおそらく誰でも知っている)句と比較すると、引用された句は、ちょっと異質な印象を受けます。同じ春の情景を描いた梅の句ともどこか違います。
視点の違いと言えばいいのでしょうか。情景の描写にとどまらない、世俗を超越した、形而上学的な、壮大な美しい世界を感じます。
見渡すかぎりの緑の野。舞飛ぶ蝶そのものではなく、また蝶の舞う青く晴れ渡った空でもなく、足元の野原を見、蝶の作る日影を見ている芭蕉。

ホジャイノフ氏が春の句として、選ぶとすれば、確かにこの句がふさわしいのでは……というより、むしろこれしかないと、そう思える句です。

ところで、メッセージを聞いた、最初は、この句だと気づけませんでした。
フノカリノカノカゲカナ」
こんな風に聞こえたのです。太字にした部分にアクセントがおかれて発音されているようでした。
続けて、「ある俳人の美しい表現です。」とあったので、俳句だということはわかったのですが…。冒頭の、「えふ」って何だろう、日本語で、「えふ」なんてないし…と思って、よくよく聞き直して、あっ、とひらめいたのが、「テフ」。つまり「てふ」です。
日本語を、ロシア語で表記する場合、「て」は、「тэ」となります。ロシア語の単語で「тэ」で始まる語を、手元の辞書では見つけることができませんでした。これでは、ロシアの方にとってこの発音は難しいはずです。
アクセントの位置から、日本語ではこうかなと、かなに直してみました。
「てふの・とぶ・ばかりの・なかの・ひかげかな」今度はあれ?となりました。俳句は、五・七・五が基本です。
「てふのとぶ・ばかりのなかの・ひかげかな」のはず。
これで、芭蕉の句を見つけ出せました。
現在、日本の古典の授業では、この「てふ」を「チョウ」と発音します。平安時代より前、古代の日本では「てふ」は「テフ」だったのかも知れません。しかし、芭蕉の江戸時代はおそらく「チョウ」だったと、授業で習います。日本語のロシア語表記では「тё」です。
ホジャイノフ氏が、「てふ」をそのまま発音されたのは、お持ちの本が「てふ」の表記のまま、発音の解説までされていなかったからなのでしょうか。
そういえば、古典ギリシャ語や、ラテン語は、文字の表記の通りに発音されると考えて、ほぼ間違いないものです。そもそも、ロシア語も、日本語も、大体は、文字表記通りに発音されています。ところが日本語の古典語は、表記通りに発音されないことの方が多いのですが、インドヨーロッパ語の古典語を思えば、そのままの発音と思うのも当然かも知れません。



ブログ書くのも久しぶりです。
書き始めたのが昨年3月。あれから、1年。
また、ぼつぼつ書いていきたいと思っています。