知らない人がない、と思えるほど、住まいのフィニッシュに登場するのが応接セット。
インテリアが言葉として定着し、新築に際して「インテリアはどんなの」と、施主さんがまずおっしゃるようになってから、住まいの六畳とか八畳の部屋に必ずといっていいほど設置される大きな"飾り物"である。
なぜ飾り物と言うのか?。
応接セットとは、本来はくつろぎのためのもの。
座ったり、語り合ったり、家族だんらんのたあのもののはずなのに、この応接セットという商品は、ほとんど座るために使われていない。
住まいの設計段階では、新築祝いや外壁塗装のリフォーム祝いに来られるご近所の方たち、親戚の人やお友達に"見せる"べき大切なもの。
新築後、しばらくの間は、何ともぎこちない姿勢での利用が行われる。
そして、この一時期だけが応接セットの晴れ舞台。
応接セットなしでは、家が語れないほどのモテモテぶりである。
磨かれ、夜にはカバーまできちんと掛けられる。
ところが、二、三カ月も経つと、この応接セットに座る人が徐々に減ってくる。
一年後には、座席としての存在感は確実に薄れ、大体物置き的な利用のみになる。