妄想力
世間は妄想に冷たい。
なぜなら、妄想という力を否定しているからだ。
理由は幾つかある。
まず、妄想という言葉自体に「負」のイメージが強い。
エロかったり、叶わぬ夢みたいな感じで、
役に立たない事として扱われていることが多々ある。
妄想を主力に押し出している人物のイメージもあるだろうか。
タモリや、久本雅美が最たる代表例だろう。
あくまでも「お笑い」として確固たる地位を持っているが
スポーツ選手などのように「成功した」ようには見えない。
更に言えば、芸自体は「妄想」がメインではない。
そんなある日のことだ。
「妄想力」を肯定する人が、NHKの番組でインタビューを受けていた。
NHKでドラマ化された「バッテリー」の作者・あさのあつこ氏だ。
「バッテリーというのはどうやって生み出されたのですか?」
というインタビュアーの質問に対し
「妄想ですね」
という切り口で話し出された。
「少年達がいて、野球というものに対し
真剣に取り組んでいることを想像して書きました」
(うろ覚えなので、要約だと思ってくださいw
仕事場である、日のあたる書斎から別の世界が映し出されていたように見えた。
私は「ようやく妄想を肯定する人が現れたか!」と心の中で思いました。
妄想というのは、そのことだけでは
やはり何か成し遂げる力になるのは難しいが
総合力の一つの要因になるのは確かだ。
単に否定するのでは、次の世代が育たない。
妄想力は、確かな力である。
そのことを、大人達は理解しなければならない。