FAKE 監督:森達也 2016年
劇場版は109分なんだそうですが、Amazonプライムビデオには少し長尺のディレクターズカット版がレンタルであったのでそれを観ました。
128分があっという間でした![]()
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ラスト12分間が見せ場と謳っていますね。
観終わるとなるほどと思います。
見事な構成と演出と編集です。
思わず唸ってしまった![]()
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このチラシの上半分に猫がいる理由も分かりました。
というかですね、大爆笑した編集があったんで記す。
【以下ネタバレあります】
作品の後半、佐村河内氏宅のダイニングで向かい合って座る森監督と佐村河内氏。手話通訳で佐村河内氏の奥さまも同席している。
森監督が佐村河内氏に「音楽をやりませんか?」と仕掛ける。
返事をしない佐村河内氏。
さらに森監督は「僕、タバコ辞めます。この映画が完成するまで」と仕掛ける。
作中で二人は、一緒に煙草を吸うという伏線描写がある。二人は愛煙家であった。
禁煙すると言い出すからには、佐村河内氏に「音楽をやれと注文したのは自分が本気である」という気持ちを二段階の仕掛けで伝えたのです。
画面は、森監督の顔が見える角度の2ショットになっていた。
そのまま佐村河内氏は返答せずじっとしている。
次に、びっくりしたような表情の猫の顔アップがポンと入って、黒味になりそのシーンは終わる。
その猫が「え?どうなっちゃうの?」と言わんばかりの表情なのです。
くりっと目を見開いて、森監督を見ていたかと思ったらスッと佐村河内氏の方を見るような編集になっている。
大爆笑してしまった。
本来は、神妙なシーンである。
ずっと、佐村河内氏がピアノを弾いているシーンが一切公表もされず、外国人記者がピアノを弾いているところが観たいと言っても絶対にピアノを弾いて見せない佐村河内氏。
これはなにかあるんだろうと思って観ていたところに、森監督が仕掛けた。
で、猫だ。
その次のシーケンスからが劇場版の「ラスト12分」と言われる部分であろう。
ディレクターズカット版では約20分となっている。
見応えたっぷりの20分が始まる。
見事なラストシーケンスです。
深刻な作風の中、随所にいい塩梅で猫が登場するのでホッとします。
ぜひ観て欲しいですね。
観終わって、どう感じるかはあなた次第。
