新幹線大爆破 2025年版
さて、2025年版。
観てがっかり。
JR物語ってタイトルで良いわ

これ、主人公がJRの車掌(草なぎ剛)になっちゃったからの弊害だなぁ。JR東日本の超タイアップ映画だからね。スポンサーのJRは正義の味方じゃなきゃイケない。
それに、列車周りでの死亡エピソードは絶対にNGという契約だろう。だから、唯一死人が出るが列車とは関係ないシーケンスだ。
前作(1975年版)は、善良な市民の町工場の経営者(高倉健)。テロをしなければならないほど生活に困窮していた。
その主人公と警察との攻防が見どころであり、国鉄(JR)はただ状況に身を委ねるだけであった。国鉄の無許可で映画化したから、新幹線の描写を少なくしたかったんでしょうね。
もう、JR草なぎの大活躍ったらない

1時間以上犯人が出てこないというのもイライラした。コレは犯人が分かるとなるほどと膝を叩く演出でした。
でもねぇ、犯人の動機が分かると下らなくて椅子からズリ落ちた

1975年版の強い動機と比べたら、屁のようなものだよ。
今の時代だからこそ、1975年版のように、仕事に恵まれず、すべてを失った人間が社会に対して強い反抗心を剥き出しにしてテロを起こすという物語を観たいよね。
やっぱり、犯行の動機というのは非常に重要です。
新幹線大爆破1975年版は、スピード(1994年)の原案になったことは有名な話ですね。
スピードでは、犯人の動機は凄まじい恨みです。シナリオが素晴らしいのは、犯人の遺留品から犯人像とその動機が分っていくプロセスを丁寧に描いているのが抜群に素晴らしい。
お花畑の新幹線というタイトルに変更しましょう

例によって、Netflixは即退会しました

【断片メモ】
CG屋の監督だから、そればっかりです。
鉄道屋ならではのトリックが随所にあります。コレはコレで楽しい。鉄オタはワクワクするんじゃないですかね?
1975年版は、
テロリスト目線5
警察目線:2
JR目線3
という絶妙なバランスだったと思います。
2025年版は
テロリスト目線1
警察目線1
政治家目線1
JR目線7
といったバランスだと思います。
テロリスト目線の描写が少ないので、犯人と警察の取引や、犯行トリックの描写が皆無です。身代金をどうやって受け取るのか?とか全くありません。
それが単調になってしまった原因かな?
だから許可を取ると角の取れた駄作になっちゃうんだよなぁ。
邦画の悪いところが目に付く動画でした。
半年点検が終わったら1975年版を観ようかな


