ワタシ、日本のテレビドラマが苦手です
毎週毎週観続けないと、筋が追えなくなって途中で「もういいや」ってなっちゃうんです。
毎週その時間には集中して観ないと次回が楽しめなくなる。
テレビの連続ドラマは、ユーザーを引き連れて物語を観せつつ、同じコマーシャルを見せるという構図。
そういう構図に気づいた20代、すっかりアンチ・テレビドラマ派になり、ドラマを撮りたいとは思わなくなったし、CM撮影も興味が無くなった。
テレビ業界は特殊かもしれませんけど、業界の裏側を知ると、表面的な事を楽しめなくなるっていうのは、いろんな業種や業界でもあることだと思います。
コンビニの廃棄弁当の実態を知って、コンビニのバイトが出来なくなったとか。
ファストフードの廃棄もそう。
アパレルもそう。
医療、介護、産業業界もそうです。
それぞれの業界には公言できない「裏」があり、その現実を知った人は言葉を控え、目をつむるのが精いっぱいだと思う。
公言すれば、うまく同士と連携できればムーブメントを起こせるだろうけど、大概はバッシングされて人生を棒に振ることになる。
本当の事が言えない。
今の日本、世界はそんな時代だと思います。
さて、テレビドラマ。
そんなワタシがハマったんです。
アンチ・宮藤官九郎
アンチ・阿部サダヲ
アンチ・吉田羊
そんなワタシが、どういうことかハマってしまった。
おそらく、宮藤が言わんとするテーマを勝手に解釈し、共感したからだろう。
この話は、1988年と2024年の日本の時代背景を紹介しつつ、ズレを楽しみ、40年という時代を経ても変わらないものがある。それを気づかせるというテーマだと思うのですね。
子供のいない家庭は共感が得られないと思うが、親子という関係はいつも時代も「愛情」で繋がっており、その感情は普遍なのですね。
猫などは、子供が生まれたらすぐに子供を舐め始めます。
1時間でも2時間でも子供を舐めます。
これは「本能」なんですよね。
「愛情」は「本能」なんですよと宮藤が伝えたがっていると感じた。
ドラマでは、三組の親子が軸になって展開します。
タイムトラベルは「時代背景」を対比したいがためのツールでしかないんです。
飽きないように、毎週ユーザーを引き連れていくテクニックが感じられるドラマだと思います。
さて、回収に入りますよ
ピーマンは阿部サダヲです(笑)
本当のことが言えない日本っていうのは、ドラマの中では本音をデカい声で叫びます。
ドラマだからという免罪符で、宮藤は今の世の中の不平不満をツラツラと役者に言わせます。
観終わると、スッキリして次回の展開が気になる。
本当によくできたドラマです。