先日、焼き魚を撮影する機会があった。
焼き魚定食のようなものだったが、撮影するにあたって「正式な配膳」を知らないと間違った映像を放送してしまいかねません。
料理の撮影の時に気をつけている「正式な配膳」を今日は記す。
「定食を例に和食の配膳を考えてみましょう。
これは、和定食のスタンダードな配膳ですね。
①ごはんが左手前
②汁物が右手前
③副菜が左奥
④主菜が右奥
これが定番の位置です。
全ての位置には理由があります。
その理由を知っておけば配膳を間違えることはありません。
「左上位」
とい考え方があります。
これは中国から伝わった、南に向いて座った場合左から太陽が昇ってくる東を尊重したという考え方から来ています。
白米は最も貴重な食べ物です。
主食と言いますね。
だから、膳の左手前に置くという考え方ですね。
左が貴重ならば、主菜が左奥にあってもいいようなものですが、主菜は大きいお皿に置かれることが多く、皿を置いたまま箸をつけるという考えが前提にあります。
なので右奥なんですね。
では、副菜が左奥にある理由は小鉢を左手で持って食べるという前提を元に、手に取りやすい位置になっています。
これは、右手に箸を持つことが大前提なんですね。
では、左利きの方に食べやすいように左右を変えて配膳しても良いのでしょうか?
答えは、「変えてはいけません」
というのも、配膳を左右反対に置き変えてしまうと「仏壇へのお供え物」になってしまうからです。
せいぜい、箸の置く向きを逆にする程度です。
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さて、全体の配膳は良いとして主菜の向きも重要なんですね。
特に「焼き魚」。
色んなパターンがありますから気をつけてください。
①尾頭付きは「頭を左」
これは「左上位」に則っていますね。イラストもそうなっています。
②皮の多い切り身は「腹を手前」
これは間違えることがあるんですよね。
半身などの切り身でも「頭を左」ルールに則ると、手前に「背」がくる場合と「腹」がくる場合が出てきてしまいます。
こういう時は、「食べやすい腹を手前」で良いのですね。
頭が右向きになっても良いとされています。
「背」を手前にしてはいけません。
③皮の少ない切り身は「皮を奥」
これも食べやすさを前提としています。
但しですね、これはあくまで「正しい配膳」のルールです。
敢えてルールを犯して撮影することもあります。
インパクトを求める場合は、とんでもない配膳をして撮影します。
「どでかい焼き魚定食!」
こういう定食を伝える場合「どでかい焼き魚」を左上位のルールに則ります(笑)
なので、
①焼き魚 左手前
②左奥 ごはん
③右真ん中汁物
④右奥 副菜
なんて、配膳もしても良いのですね。
ルールを犯してもインパクトを伝えたいのですから仕方がないですね。
但し、「左上位」の基本的ルールを知らないと恥をかきますのでご注意ください。
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とある下町の定食屋さんに撮影に行った際、料理長が普段お客に提供している状態を、カメラの前でお盆を持って差し出してくれたのだが、配膳のルールも違えば、魚の向きも違ったというエピソードは忘れられません。
こういう場合は、本当に困ります。
「料理長!左上位知らないんですか!」と、料理長の奥様や店員たちの前で声高らかに指摘してしまったら、料理長の立場を犯してしまいます💦
「ちょっとバランスが悪く見えるので料理長!位置を変えてもいいですか?」と、ワタシが並び替えて丁寧にリテイクをお願いします。
「料理長!ゴンチがヘタでピントがズレてしまいました!もう一度お願いします!」と。
敢えて、ピエロを演じます。
するとその後も、和やかな空気を保ったままロケは進行していくのです。
こんな風に気を使っているんですよね(笑)
もうちょっとギャラ上げてもらおうかな![]()
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個人ブログなどを拝見しますと、左上位を知らない方が多く見受けられます。
趣味で料理の写真を撮って載せているのですから目くじらは立てません(笑)
ただ、「正しい配膳」は確実に存在しており、少しでも料理にリスペクトの気持ちがあるならば、「正しい配膳」を意識して写真を撮っていただきたいと切に願います。
昨日のロケ弁
ね♪
お魚の向きはちゃんと「腹が手前」になってますね♪
あなたの行く定食屋さんは、大丈夫ですか?![]()

