最近の私のカメラセッティングは以下の通り。
□SONY α7sⅢ
HDMI接続
□FEELWORLD T7 *ピント確認用でカメラに取り付けています
HDMI接続
□MARS400S PROで画像を飛ばす
無線
□MARS400S PRO受信機で受信
HDMI接続
□4Kモニターでモニタリング
となっています。
カメラを持った私は、モニターとケーブルで繋がれていないので機動力が抜群です。
従来ですと、ケーブルに繋がれており、私が動くたびにアシスタントがケーブルを捌かなければなりませんでした。
昨今の現場では、ケーブル捌きをするためのアシスタントを雇うことが少なくなり、代わりにADさんが捌いてくれてたりしたのですが、申し訳なくなっておりましたので電波でモニタリングをすることにしたのです。
このセッティングは、いろんなニーズに応えているうちに自然とこうなりましたのですが、非常に理に適っており満足しています。
満足していないのは、画像転送の遅延です。
実は、このセッティングだと映像と音声に遅延が発生するのです。
これが大問題になっています。
撮影現場でディレクターなりクライアントが、撮影している映像や音声をモニタリングしているわけですが、遅延があると弊害があります。それは、現場の音よりセリフなどがワンテンポ遅れて聞こえるからです。
これ、気持ちが悪いんですね。
調べてみたところ、MARS400S PROで4フレの遅延、経由しているモニターFEELWORLD T7で4フレの遅延が起こり、合計8フレの遅れが発生してました。
1フレは1/60秒ですから、8/60となりますとかなりの遅延時間です。
カラオケのエコーくらい遅れます。
これじゃ現場がカラオケボックスになっちゃう。
いかんとなりまして、解決策を考えました。
MARS400S PROやFEELWORLD T7を経由しないで、音声をモニタリングすれば違和感が無くなるのではないかと考えました。
この方法だと、現場と比べて映像は8フレ遅れで観て、音声はリアルタイムで聴くということになります。画と音が8フレ合っていないことになります。ただ、インタビューや話の掛け合いなどになった時には、画の遅れはあっても音がリアルタイムに聞こえていれば現場的には成立するのではないかと考えたわけです。
方法としては、カメラのイヤホン出力はリアルタイムで出力するモードがあります。その音をBluetooth apx-LLコーデックで飛ばします。受信は同コーデックヘッドフォンを使用する、というものです。
この発想凄くないですか?
あっ、これだと私が音声のモニタリングが出来ないので、私もBluetoothイヤホンで聞けばよいかなと思って調べてみたたら、Bluetoothトランスミッターが二台同時ペアリング(イヤホンを二台同時に接続する)をするときは、コーデックがaptx-LLではなくSBCになってしまうということでした。
なんと!不便なことよ・・・。
aptx-LLというのは最新のコーデックで遅延がほとんどありません。
SBCというのは、一昔前のコーデックでかなりの遅延があります。
さらに細かい事を知りたい方コチラをご覧ください。
しかたがない。ディレクター用のヘッドフォンをペアリングして、私はカメラとBluetoothトランスミッターの間で分配して有線でモニタリングをすればよいと落ち着きました。
今回のあれこれ
追記
Bluetoothの新しい規格「LE Audio 」が出来ているようですのでそちらもご紹介します。
□低遅延
□マルチペアリング
□高音質
私が求めている機能が満載です。
技術革新は素晴らしいですね。
安価で安定して使用できるようになるにはまだまだ時間がかかりそうですね。