SONY α7SⅢ

 

運用開始して二週間経ちました。

カタログでは分からない、現場での使用感と改めて気が付いたことなどを書いておく。

 

*α7Ⅲからα7SⅢへの乗り換えパターンの視点です。

 

 

■仕様について

 

【AVCHDが無くなった】

SONY α7SⅢでは、AVCHDという記録フォーマットを廃止しました。

そもそもAVCHDという規格はソニーとパナソニックで共同開発した

ハイビジョン動画記録フォーマットです。テープではなくメディアにデータを保存してDVDなどにでも使用できるように作られた規格でした。自社規格なのに廃止するとはすごい決断ですね。

代わりに【MP4】という形式が採用されています。

MP4という形式は、AVCHDよりも高圧縮で大量のデータを転送できるとして、You Tubeやニコニコ動画などのネット動画用やiPod、携帯電話などにも採用されてきました。驚いたことに、

PlayStation 3・WALKMAN・PlayStation Portableにも採用されています。AVCHDよりデータを高圧縮できて便利な規格なんですね。

気を付けなければいけないのは、古い編集システムを使用している方はMP4規格に対応できていない可能性があります。先方のシステムまで配慮する必要がありますね。

 

【インターレースがなくなった】

α7Ⅲには60iも採用されていました。*もちろん30p/60pもあります。

AVCHDの基本はインターレース方式でした。後期では解像度が高くより高画質映像を得ることができるプログレッシブ方式も採用されてきました。素材データはやはり高画質なプログレッシブで記録しておきたいですね。

納品形態に合わせて完パケは制作すれば良いので、アウトプットまではプログレッシブでデータを扱うのが主流になりますね。

 

【XAVC HSという新規格を搭載した】

まず、XAVCというのはソニーの開発した4KとHDの動画撮影のための独自フォーマットです。AVCHDからやや遅れて並行して運用されてきました。

XAVC Sという規格はα7Ⅲにも搭載されておりました。

XAVC HSという新規格は、今までのXAVC Sに比べて2倍の圧縮ができる規格です。4Kを半分のデータにできることになるので超便利なんですが・・・。

まだまだ新しい方式なので、対応できる記録メディアや編集ソフトが限られます。私自身対応できていません(涙)。クライアントからリクエストがあれば対応していきたいと思います。

 

*α7SⅢで録画形式にXAVC HSを選択すると警告メッセージが表示されます。間違えて選択するというミスは防げますね。

 

AVXC HS 4Kで収録をすると出来上がファイルの拡張子は【.RSV】という名になります。新フォーマットなので今のところ私のWIN10の再生アプリでは開けないしEDIUS8.5でも開けません。今後対応をしていきます。

とりあえずは、AVXC S 4Kでの運用になります。

 

■機能について

 

【レンズのフォーカスホールドボタンがカスタムできるようになった】

これは大変重宝しています。

α7Ⅲでは、レンズに付いているフォーカスホールドボタンはを「押している間、フォーカスを固定します」という機能でしたが、α7SⅢではAF/MF選択が出来るようになりました。

このAF/MF選択機能は撮影中に頻繁に使用するため、右手でも左手でも瞬時にいじれるようにC3とAELキーに登録しておりました。でも瞬間的に切り替えたいと思っても左手はレンズにあり、右手はカメラ本体を持っている。タイムラグが起こっていました。

常に左手はレンズを握っているのでそのすぐそばにあるボタンを押せるのは大変助かるのであります。

 

■液晶モニターについて

 

【REC強調表示最高】

REC中に本体液晶画面を縁取るように赤いインジケーターが表示されるようになりました。うっかり録画忘れ事故がなくなります。

録画中は連結しているNINJA-Vを監視していることが常になります。どうしても本体液晶には目がいかなくなります。しかし、NINJA-Vでも同様に縁取り表示がされるので、さらに安心。

 

【中途半端なバリアングル液晶モニター】

自撮りするお客さん用にバリアングルにしたようです。ですが私にとっては中途半端で困っています。

というのも、撮影中はHDMI出力からNINJA/Vへ映像を出力しますと、自撮りの際はHDMIコネクターが邪魔で見えにくくなります。

さらに、撮影中はNINJA/Vと液晶をチラチラ観ながらになります。

というのも、REC状態とAF/MFの状態と水平状態を液晶モニターに表示される情報を常に監視しなければならないからです。

ところが、このバリアングル液晶、90°に開けないのです。

うまく説明が出来ないのですが、本体を上から見た時液晶が正対するように開くとイヤホンカバーに当たって90°に開けないんですね。

*録画中はイヤホン出力にイヤホンを刺していますのでカバーをめくっています。

90°に開けないと、水平状態やらフレームやら何かと変な認識ズレが起こるんですね。

これはハード面のことですので改善の余地はありません。ズレたままの仕事になります。困ったものです。

 

【音声レベル表示が拡大できない】

音声レベルというのは大変重要です。

α7SⅢでは、音声入力にはリミッターが搭載されていますので、よほどのことが無ければ音割れという事故は起こらないと思われます。実際、α7Ⅲにもリミッターが搭載されており、音割れ事故は一度もありませんでした。αのリミッターは性能が良いのでしょう。

しかし、リミッターに頼りすぎもいけません。

音声マンからミキサーアウトをもらうときには、基準レベルを合わせなければなりません。

私は、XLR-K2Mを使用しているのでそちらのアナログダイヤルで基準信号のレベルを合わせます。

XLR-K2M

 

基準信号はミキサーから発生されて、α7SⅢの音声レベル表示を見ながらXLR-K2Mのアナログダイヤルを回して合わせます。

インジケータが6つ点けばOKです。こういうワークフローを現場ごとしなければなりません。

α7Ⅲでは、インジケーター表示が拡大できる機能が付いていたのですが、α7SⅢでは廃止されています。

動画用α7SⅢなのに、この廃止は首をひねります。

サポートに問い合わせたところ、開発へ伝えますとのこと。

そりゃそうだろ。

リミッターが付いてるから必要ないだろと思う人ばかりじゃないということを分かって欲しいですね。ファームウェアでの対応を期待します。

 

2022/4/28追記

 

インジケーター6つでOKと書いていましたが、SONYからやっと回答をもらったので追記します。

インジケーター6つの場所に、目印のように小さなドットがあります。これを目安にオーディオレベルを合わせます。この目印に合わせると「-18dBである」と正式回答いただきました。場合によっては若干レベルが高めに思う方もいらっしゃるようですね。私はそれからインジケーター5つの「-20dB」に設定して運用するようになりました。

 

■電源について

 

【バッテリーの減りが早い】

これは仕方が無いですかね。

α7Ⅲに比べて圧倒的にバッテリーを喰います。とくに4K収録中はみるみる減っていきます。ヘタったバッテリーは使用しない方が良いですね。

 

【USB-Cで給電できるが注意が必要】

バッテリー喰いなα7SⅢ。ならば、外部電源を供給すればよいのです。α7SⅢではUSB-Cで給電できるんですね。これは画期的。まさに動画用αと言って良いでしょう。

しかし注意が必要です。

USB-Cで給電するには、α7SⅢにバッテリーが入っていないといけません。これはソニーのハンディカムカメラと同じ仕様のようですね。ハンディカムでは、本体に付けたバッテリーを充電するためにUSBを接続するのですが、カメラの電源を入れれば撮影ができるのです。

うっかりバッテリーを忘れてしまったからといって、USB-Cがあってもカメラは起動できませんのでご注意を。

 

 

ざっと2週間で気が付いたことを記しました。

 

コンシューマ向けの動画用α7SⅢ

プロも使ってますよ♪