「いてて」


少し眠り心地が悪かった。

(まあ木でできたベンチだから仕方ない)


外は真冬のソウル、
凍死するよりはましだ。

そう自分を納得させ、
私は起き上がった。


時間は短かったがぐっすりと眠れた。
でも後で思えばよくそんなことしたなと思う。
(犯罪にあってもおかしくないからだ・・・)


「さてどこに行こう。」


まったく旅行のプランなどというものは
立てていなかった。


「よしせっかくここまできたんだ
ほかとは違うところに行こう」


どこだ???


「EEZ(軍事境界線)だ!」


EEZツアーは日本から申し込まないと行けない
と聞いていたが、どうやら現地(境界線間近の駅)
からEEZツアーがあるらしい。


早速その駅を目指した。

駅に到着すると、私は改札を出たところにある
切符売り場らしきところに向かった。


韓国語ができないので、英語でEEZツアー
と言った。


チケットと引き換えに私はお金を渡した。

1時間ほど待たないといけないらしかったので、
私は待合室に入った。


しばらくしてなにやら周りが動き出したので
私もつられて動いた。


バスに乗り込むと、若い女性の隣に座った。
バスの社内では韓国語のみで説明が始まり
なにやら物々しい。


いろいろと禁止事項を言っているようだ。

私は自分の身を守るためにも、

隣の女性に聞いた。


「Hello!・・・・」


ふむふむ、カメラの撮影は禁止、指示を待つこと
身分証明書の準備をすることなどが述べられていた。


しばらくして周りが閑散としてきた、そしていくつかの
鋼鉄製のバリケードをかわした後で検問所があった。


外には機関銃を持った兵士たち、
なにやら運転手と話をしている。


すると乗り込んでくるではないか!!


身分証明書チェックだ。


私は外国人なのでパスポートを提示した。


「OK」


なぜかほっとした。


検問が終わりバスのドアが閉まった。
またしばらくバリケードを越えていった。


しばらくバスに揺られた。

車窓の風景は閑散としていたが、兵士がちらほら
見えた。物騒なところだ。


しばらくして、展望台らしきところに到着した。
(板門店ツアーは予約が必要なので今回は行っていない。
次回行ってみたい。)


展望台では一通り説明があったあと、
外に出された。


カメラはこのラインの後ろから撮ってください。

物々しい。


望遠レンズの先には、開城の町が見えた。
(ビルの上には北朝鮮の国旗)


ここで、いくつもの悲しみがあったのかと思うと
胸がいっぱいになった。


自由ではない国民が、この先にいるのかと思うと
こんな情報化した世の中ではすごく異質な世界なのだ
ということを簡単に理解できる。


つづく