音楽の匂いがする
心がソワソワしています
風が雲を運んで来るのです
古くなるものばかりに囲まれている
例えば愛 例えば記念写真
煙草に火を付ける君の仕草も
お気に入りの本屋があった
川があった 橋があった
街灯の下はぼんやりしていた
ため息混じりの安心があった
そこで何を信じ何を見逃したろう
道標 いつかの噂話
過去を辿るような君の涙も
何処か遠く遠く名も知らぬ町にも
郵便屋さんは文字を届ける
暮らしの見える◯□△
ビルの森を抜けたら
或いは 眠れない夜の先に
緑の海原 家を建てよう
風が吹いたなら まるで漣
君は今でもちゃんと笑えていますか?
雨が止んでも会いには行けない
高架下に響く靴音が冷たい
物語は続いていく 歌うように
愛おしい空を塗り替えるように
優しいだけの毎日なんていらない