野原を駆けて
森を抜けて
哀しみも霞む
強い風の日
塵の中であなたは
根も葉もない噂をすいこんで
少し大袈裟なくしゃみをしながら
それでもここまで
潮流に乗って
砂漠を抜けて
躊躇いを煽る
強い夏の日
怪我をしないように今日を越えて
気付かない間に国境を越えて
あまりにも眩しい朝が来たら
思わず目を閉じちゃうよ
だけど、だけど
波の中であなたは
渦を巻いて塩を飲みこんで
少ししょっぱい顔をするけど
どうにかここまで
モニターの前で誰かが
ふわふわの日常にあくびをして
どうも私には関係無いや、って言うような顔をするけど
それすらどこまで
思いを知って
思いを越えて