図書館で表紙の綺麗さとタイトルに惹かれついてにとってみた橋本紡「流れ星が消えないうちに」
不慮の事故により亡くなってしまった青年。
その人の存在を頭から消すことのできない、一組の男女。
女にとっては最愛の人だった。
男にとっては最高の奴だった。
その男女が今は付き合っている。
物語の入りはとても静か。
いや、正直、全体通して読んでも大きな波があるわけでもなく、穏やかに進みます。
1人の「死」が2人の頭の中を常に渦巻いているのに、それでも悲壮的な流れを生み出さず、読後感は爽やか。
穏やかに、爽やかに。
そんな青春小説です。
出てくる人物は全員、どこか不器用だなと思う。でも、この不器用さっていうのは誰もが持っている部分な気もします。
少なくとも自分が不器用なもんで、だから浮かんでくる感情の一つ一つをうまく自分自身で対応し切れてない感じとかね、リアルな気がしたんですよね。
特に「巧」の描き方は何と無く共感できるところがありました。…というか、めっちゃ良いやつ。馬鹿みたいに(笑)
主役の一人である女性は、最愛の人の死によって、思い出が多すぎる自分の部屋で寝ることができなくなり玄関で寝ているのですが、そこで妹と会話するシーンがあるんですよね。そこが凄く好きで。
なんか優しさとか淡さ、切なさ、儚さ…
いろんなものを一気に感じ取ることが出来るシーンでした。
ドラマチックなものを求める人には向きませんが、素直に良いなぁ、って思える作品でしたよ( ´ ▽ ` )ノ
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