東京に初めて行ったのは高校生の時だった。当時はスカイメイトカード(キャンセルがでると半額で飛行機に乗れるシステム)を持ってたので、何日も前から友達といくところをピックアップしたりしてドキドキ胸おどらせて行ったものだ。
18歳で実家を出て大阪に9年間住んだ。思えば小学校よりも長い。関西での人との出会いや思い出はとても大切。いいこともやなことも信じてたことも裏切られたことも意地張ってたことも素直に受け入れたことも山のようにあったけれど、そんな経験はこれからの私の人生でもとても重要なのだ。そんな思いを大事にしつつ、27歳になってまた実家で暮らすことになる。この土地での記憶は高校生の時までだ。大学に入っても里帰りはしょっちゅうしてたけど、変わっていく町並みをゆっくりみていく時間なんてなかった。ずっと地元に住んでいる友達にたまに聞くくらいだった。
私が高校生の時に大好きだったショップやカフェや雑貨屋さんは今はもう全く存在していない。アーケードよりいっこずれた通りの石畳でさわやかな光が差し込むオビサンロードもさびれてしまった。百貨店もつぶれてしまったし、その裏の路地にぽつんぽつんとあったお店もすっかり変わってしまった。学校の帰りに自転車をとめてはぶらぶら歩いて古着屋巡りをしたものだが、いまや古着屋自体そうそう見つからない。いまの若い子たちが集まる場所が、私の高校生のとき栄えてた場所と違うのだ。駅前通りからいっきに東に集中してしまった。それと一緒に以前のお店は消えた。
思い出は大事にしたい。高校生の時の友達と会うと、私そんなこと言ってたっけ、て事や当時夢中になってはまってた事とか、自分がすっかり忘れてしまってた事までしゃべってくれるので、いっきに思い出がよみがえる。うわ~、その話はやめてくれ、ってのもあるし、なつかしすぎてニヤつく話もある。
東京に一ヶ月ぶりに来た、そうだ、高校生の時に初めて東京に行って巡ったお店に行ってみたい。そう思って行ってみた。地図なんて見なくても、ここを曲がったら、ほらあった、て感じにスイスイ行けた。何も変わらず存在していた。うれしかった。高校生の時一緒に行った友達はとなりにいなかったけれど、あの時のドキドキは変わらなかった。「東京のお店はね、ここよりもずっと大きくておしゃれでカフェもあるんよ」って聞いて、いきた~い!!てなったお店。
私の住む街からは消えてしまったけれど、東京には変わらず存在している。思い出だけはよみがえる。