元旦を雪山で 笹山ダイレクト尾根 後編 | FLY HIGH

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登ることは生きること。後悔をしない毎日を。

元旦の朝、風の音が猛烈。

 

翌日以降の予報なども考えて、

空身で笹山をピストンに計画変更したものの、

風の音がすごすぎて出発をためらう。

珈琲など飲んで休憩。

 

朝ごはんにはささやかながらお正月っぽいものを食べた!

 

 

結局、リミットギリギリになりそうな11時ころ、テン場を出発。

 

風の音は変わらないけれど、案外樹林帯なので大丈夫そう。

昨日と同じアイゼンスタイルでスタートするも、

傾斜がないせいかすぐに膝上ラッセルになりもがく。

 

ワカンに変えるか悩みつつもそのまま進んでいくけれど、

ほぼ膝上のラッセルが続いた挙げ句、今度は傾斜がきつくなった。

 

久々にストックを横にしてラッセルをしたよ。

にしても、綺麗だ―。

 

ピークにたどり着いたので、わかんに履き替えることに。

 

コレしか進まないのでは、14時山頂のリミットに間に合わないのでは。。。

そんなことが頭をよぎる。

すると、なんと上からお一人下ってきた。

 

トレースが一人分ついていれば山頂にいけるかもしれない。

俄然頑張れそうな雰囲気になったけれど

ワカンに変えたことにより昨日の疲労を余計に感じることに。足重たい。

 

でも、なんとか笹山には登りたい。

その気持ちだけで私達は一生懸命登った。

木々の隙間から北岳が見える。すごい尖っている!!かっこいい!

 

そして段々と後ろ側に景色が広がるようになり、

 

そして

 

 

念願の山頂…!地味…!!(笑)

 

ついてまず、北峰に向かう。

 

眼前に広がった南アルプスの秀峰たちが心に染みる。

 

 

これてよかった…そう思った。

 

北峰は強風で、一人ずつ記念写真を撮るのが精一杯。

看板の右に行けない悲しさw

 

さっさとお暇した。あれだけの労力をかけたのに、ほんと一瞬だ。

行けなかった縦走路は雄大だった。

 

南峰では集合写真撮りたい!とセルフタイマーをセットするも、

低温で機能制限がーと表示がされ、

セットしてボタンを押したけど電源が落ちて撮れなかった。

 

スマホでなんとか撮って、下山開始。

富士山のよく見えるポイントでゆっくり休憩し、あっという間に帰着。

山頂からワカンのまま下って1時間程度だった。

 

この日は前日よりこころなしか暖かく、

登れた安堵感とプレッシャーからの解放で、のんびりと過ごした。

 

 

最終日、風もやみ、暖かい。

この日が昨日ならね、と思いつつも、稜線を歩けたかというと自信も無く。

複雑な心境ではあるけど、撤収がラクちんでとても良かった。

 

前々日とはうって変わり、雪は沈み、重くなり、

且つだいぶ融けていた。

太陽の熱はすごいもんだ。

 

パートナーさんのアイゼントラブルはありつつも、歩行能力でカバーされており、

アイゼンなしでどれだけ丁寧に歩けるかも技術だよなとあらためて思わさながら無事に下山。

 

風は冷たいけれどポカポカ陽気。

 

3日低温にさらされた足はしもやけ気味。

さらに右足の踵は靴ずれして切れて血が出ていたようだった。痛いわけだ。

一気に下山したから右膝も痛い。

腰股関節は怪しかったけどなんとか頑張ってくれた。

 

初日の吹雪のなか、

ここで頑張れなかったら、いつ頑張るんだよって思いながら登っていた。

 

山頂も踏めて、きちんと自分のものも担いで歩けて、

ラッセルで雪にまみれて。最高の新年だと思った。

 

 

帰りは温泉とお蕎麦。

 

 

その後、セブンで保険に入って運転交代して自宅まで。

 

スマホ忘れる大失態はありつつも、

ここ数年こんなに登ることを頑張った山行はなかったから、ほんとによかった。

 

 

パートナーの姐さんとは、

残雪剱岳、秋のバットレス、秋の裏越後三山、他、私の念願をいつも叶えてくれてきた。

コロナ禍でも地道に一緒にちょこちょこ歩いて、たまたま年末年始山行にご一緒できることになり、

最高の三日間をともに過ごせたこと、ホントにホントに感謝でいっぱいです。

 

とにかく頑張りました(^O^)/いい山行だった!

 

☆行動記録

12/31 奈良田温泉駐車場730~水場看板1023~2100mくらい1227~2330mくらい1340

1/1 BP1100~2560のピーク1205~笹山(北峰往復)1335/1405~BP1505

1/2 BP740~水場看板920~駐車場1110