『心はいたい場所にいられると思います』
精一杯の気持ちを紫陽花の写真の裏に
一文字一文字心を込めて書いた。
人は心のどこかに
愛されたいという気持ちを絶対に抱えていて
それをなんとか誰かと擦り合わせて生きていくのだと思うのだけれど
私には全然できなくて。
好きな人ができてもその人を生涯愛し続ける自信なんてこれっぽっちもなくて。
実際、目にしてきた色んな人の想いの交錯
自分の親、周りの友人、好きになった人
たった数回でそれらをぐいっと壊して
誰も触れられなかった心の奥へと
入り込んできた人がいた。
それは
愛でも
恋でも
なかったんだけれど
愛にも
恋にも
及ぶことができないもっと他の何かになって
私たちを苦しめて
誰かを傷けたとしても
得たい何かだったような気がしたのに
結局自分はその手を離してしまった
するりと
幻だったかのように
日常から消えてしまった
あなたの守ってくれた日常を
あなたのいない この場所で
私は死ぬまで あなたを想い
『あなたの還る場所になりたい』
と言ったその一言を胸に
生きていくのでしょう
そのお顔を
そのおててを
そのぬくもりを
忘れてもなお
あなたの叩いたこの心に
救えなかった人懐っこい子供のような笑顔を抱えて
弱くてごめんなさい
世界を終わらせて一緒にいられたらよかった
本当にそう思ってたんだよ。
2019.8.15