何便も出して登れないルートを登れるようになっていくようなトライをしてみたい、と。
実は黒岩の夏子５．８は私の鬼門で、
トップロープで３便、リードトライ３便と計６便かかった悪夢の５．８だった。
はっきり便数を数えはじめたころからの一番最多トライだ。
（湯河原幕岩はカウントが曖昧なので、除く）
城山は山登りだけしていたら行かないような場所。
初めて連れて行ってもらった。
４回通った城山では色んな成果を得ることができた。
フリーのマルチも登ったし。
初めての１０ｂもクッキングワールドで２本登った。
どちらも１便目トップロープ、２便目にＲＰというよい結果だった。
グレード更新とはいえ、２便しかだしていなかったので、実は夏子の方が思い出深い。。
本数をかけるほど思いは募るものなのだなぁ。
最初に城山に来て、パートナーの池田山がトライしていた生と死の分岐点１２ｂのビレーの傍ら、
同じエリアの右にある１０ｃのルートに女性が綺麗に登っていくのをみて、
なんとなく私も登ってみたいなぁと思ったのが、限界グレードとなるストーンフリー１０ｃだった。
☆ストーンフリーへのトライ
１１月１８日
１便目 トップロープ ×
出だしで詰まる。薄くかぶっていてとりつけない。
離陸することすらできないの？と暗雲立ちこめるも、
池田山のお友達がちびっこムーブを教えてくれる。
離陸できた。。下部の最初の核心で落ち、上部核心でも落ちる。
腕がすごく疲れる。。
２便目 トップロープ ×
下部はなんとなく登れる。ちょっと危なげ。
上部核心、解決できず、とりあえず無理やり上がって降りる。
３便目 トップロープ ×
他の人が登るのをみて、上部核心で左手で使えなかったホールドが右手で使えることをしる。
そして、右足がちゃんとあるスタンスに置けると抜けられることがわかる。
これは全く登れないわけじゃないかも？と希望の光。
４便目 ×(ＴＯできず)
うす暗くなるぎりぎり、レッドポイント狙いに初めて１０ｃにリードトライするも、
３便出したせいですっかり腕がよれて、下部２ピン目でテンション。
ヌンチャク回収もあるし、ＴＯ目指すも上部核心前に腕の力が全く入らないので、
諦めて回収をお願いする。情けなし。。
１２月１日
５便目 ×
上部核心で無念のフォール。確かにあったはずの右足のスタンスの場所がわからず、落ちた。
足を確認して、ワンテン後、ＴＯ。このスタンスさえ分かれば登れたのに。。
６便目 ×(ＴＯせず)
腕が回復せず、腕よれよれなので、下部でテンション。
上部は登れることはわかったので、降りることに。左手が少し痛い。
７便目 ×(ＴＯできず)
出だしの左手アンダーしたときに痛かった部分がピキッときた。
力も入らないし痛いので下部でテンション。この日は終了。
２便でＲＰするつもりできたのに、このありさま。最悪。
１２月２日
８便目 ×(ＴＯせず)
腕の調子も心配なので、１便だけ出すことに。
この日はすごく寒くて手がかじかむなかでトライ。
変な力をいれないことと、足をちゃんと使うことを意識して集中。
３ピン目のクリップがずっと微妙だったので、長ヌンにしてもらった。
いままでで一番いい雰囲気で下部を抜けられた。
が、昨日と同じ上部の核心で右足のスタンスが迷い、フォール。
茫然。
同じとこで同じミスでフォールするなんて、学習してないにもほどがある。
腕を壊してもあれなんで、おろしてもらい、本日終了。。
一緒のエリアでトライしていた池田山もＲＰならず、二人で暗い雰囲気で帰る。
帰りの車の中で、もともと山へ行こうと思っていた５日に最終トライ出しにくることにした。
１２月５日 ○
９便目
こないだと違い、快晴、風もなく暖かい。ベストコンディション。
緊張する。２便目以降はパワーがなくなるから１便で落としたい。
何度も何度も触って、考えて登ったルート。今まで通りに下部を抜けて、
上部は落ち着いてスタンスをきちんと確認してから、登ることに決める。
次に同じミスでおちたら、完全に出直そうと考えていた。
いままでよりも落ち着いて離陸できたし、
下部で一度落ちかけたけど、耐えた。
今までよりずっと省エネでテラスまで上がれた。
テラスからは上部核心は少し見えにくい。
スタンスは最終クリップ前のうす被りの部分で確認するしかない。
不思議なことに、今回はそれができた。
初めて上部の岩場を見るような気持ちだった。
スタンスも確認できてきちんと乗れた。
少しの左手の位置の修正もして、あとは無我夢中に抜ける。
終了点にクリップした時、
やっと終わったんだー！！！
という気持ちでいっぱいだった。
ストーンフリーは高グレードを目指す人にとってはアップの１本だけど、
私にとっては限界グレードへのトライ。
トライ中には人気ルートだけあって沢山の人の登りを見た。
それぞれの登り方があって、面白かった。
そのなかで取り入れてできるものとできないものがあったし、
私なりの動きというものも自分で考えなきゃいけないなぁとも思った。
ホールドはガバがほとんどだけど苦手なうす被りで力尽きやすく、
自分の保持力のなさや、力を使わないように登ることができていないことも実感した。
そして、最低限の力は必要だけど、クライミングは足なんだということもよくわかった。
９便もかかったけど、諦めずに最後までやって本当によかった。
こんなに応援してもらって登ったのは初めてだったし。
なによりも、ビレーにヌンかけなど、池田山には本当にお世話になった。
成果をともに喜んでくれる人がいるというのは、本当にうれしいこと。
同じタイミングで、池田山の宿題であった１２ｂもめでたくＲＰし、
ビレイヤ―としても本当に本当に嬉しかった。おめでとう！！
今後はベースアップを目指して、９～１０ｂくらいのルートを沢山登りこんで行こうと思う。
とりあえず、フリーはひと段落したかな♪
沢山の出逢いもあって、とてもよいクライミングライフだった＾＾