5/21 ゆるめるモ!×PassCode ツーマンライブ体験記! | アイドルKSDDへの道(仮)

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心に茨を持つ山梨県民こと「やまなしくん」のブログ。基本UKロックが好きですが、最近はもっぱらオルタナティブなアイドルさん方を愛好しています。

先日、ゆるめるモ!から「もねちゃん」と「ちーぼう」が「卒業」するという衝撃のアナウンスが発表された。「アイドルオタクは、推しメンと別れるという避けられない現実に直面している」ことを理解していたが、ついに自分の身にもそれが訪れるとは。筆者はもねちゃん寄りの箱推しなのである。…現実を静かに受け止めつつも、心のやり場が見つかったわけではなかった。

7月10日には、新木場スタジオコースト(大会場!)で全曲を披露するというワンマンライブの開催が同時にアナウンスされた。どうしても行きたい、がしかし…その日はどうしても行かなければならない仕事が入りそうなのである。ならば、自分の取るべき選択肢はひとつ。その日までになるべくモ!のライブへ足を運ぶことだった。

5月21日はツーマンライブ、そして翌日は主演映画「女の子よ死体と踊れ」リリースイベントと単独ライブもある。ならばこの機会に…金がかかったとしても…泊りで行くしかねえだろ俺!
と自分を奮い立たせ、東京へと向かったのだった。

朝、東京へ向かう特急列車は満員だった。天気が良くて真夏のような暑い日だった。会場であるWOMBは渋谷を代表するクラブで、最近ではアイドルのライブもよく催されいるようである。中に入ると、そこはまさにクラブ。高い天井からカラフルなライトが板張りのフロアに降り注ぎ、四方にスピーカーが配置されていた。天井にはバカデカいミラーボールがぶら下がっていた。左右の壁からはブシュゥウ…と白いスモークが射出された。

さて、大阪からやってきたアイドルグループPassCodeのことは、よく知っていた。最近で云うとFear, and loathing in Las Vegasを彷彿とさせる超本格的なエレクトロニコア・サウンドをバックに、メンバーがグロウルボイスまで披露すること、サマーソニックにも出演したこと、そんな曲たちがカッコ良いこと…を知っていたので、これは目撃する価値があると思っていた。



そんな音楽性だからして、さぞやハッカー(PassCodeファン)の皆さん方のリアクションも激しいだろう、と予想はしていた。僕は様子見ということで後方から観ていたのだが…曲が始まるやいなや、モッシュ発生、クラウドサーフ発生…と、「うわー午前中からみんなすげえ元気だなああ…」と、朝が苦手な僕は、驚いてそれを眺めていた。というより、そのサグい熱気に圧倒されていた。そしてこんなロックなサウンドなのに、やっぱりアイドルライブ定番のコールが叫ばれるのが面白い。

ステージ上の4人は、くノ一をイメージしたと思われる黒の衣装で、ダンスはクールでエレガントに感じられた。2人はアイドルらしかぬグロウルボイスで、熱狂するフロアに油を注ぐ!だけどそれに続くボーカルは可愛らしいぞ!…というわけで、「何かあっという間だったけど、カッコ良くてめちゃ激しかった…」という印象は、強く胸に刻まれたのだった。


さて、ゆるめるモ!のライブ、前回観たのは3週間前の「エムトピフェス」でのことだった。今回はツーマンなので、1時間近くやってくれるはずだ。それが楽しみだった。

セットリストは次のとおり(出典:しふぉんのtwitter)

ゆるトロ

スキヤキ
私へ
あさだ
MC
Kawaiiハードコア銀河
idアイドル
Hamidasumo!
Only you
逃げろ!
なつ おん ぶるー

このクラブという会場に合わせて…かどうかは分からないが、テクノな「スキヤキ」から「私へ」の流れは個人的にツボだった。アルバムの中でも特に歌詞が感動的な「私へ」は、ライブでずっと聴きたいと思ってたから、うれしかった。この曲の振りではパントマイムが取り込まれており、最後のところでは、6人が横一列に並んで、上手から下手へ「大切な何か」を手渡しして、最後にしふぉんが、それを空へと放つ。これが好きだ。

後半は、PassCodeに負けじとアップテンポでフロアを盛り上げるナンバーの連打。ライブではほぼ毎回演るナンバー「idアイドル」、この曲を「すごく大切な曲」と公言するもねちゃんのパフォーマンスの気合の入りようは、やはり尋常ではなかった。イントロではジャンプして拳を床にたたきつけるような振りがあるのだけれど、これを踊っているときのもねちゃんは凄くカッコイイ!



そして、カオティックかつ強烈なメッセージを持つナンバー「Only you」は、ついにあのちゃんがフロアにダイブ!テンション上がる!「Only you」…「あなただけ(が大切なんだ)」と歌うメンバーは、しっかりと、オーディエンスの一人一人を見つめていた。そのメッセージを、僕も真正面から受けようと思った。

その後の代表曲にしてモ!の最重要曲「逃げろ!」…は、毎回ライブでは異常にオタクの方々が盛り上がるナンバーである。今回も次々とゆるオタさんがリフトされてステージ前方に突入していって、推しメンに愛を捧げていた。僕はリフトはしないが、こうやってオタクの方々がわちゃわちゃしているのを観ているのが楽しい。

これで最後…と思っていたら、ダメ出しの「なつ おん ぶるー」!この曲ではサークルモッシュが起こることを、これまでのライブ参戦で知っていた。なので僕も、「乗るしかない、このビッグウェーブに!」とばかりに、流されるようにサークルモッシュに加わった。楽しい! …かくしてライブは終了した。充実したライブ体験だった。

終演後は、同じフロアで物販が始まった。僕は今回、ちーぼうとチェキを撮ろうと決めていた。ファンの人たちでごった返すフロアでチェキ列に並んでいると、自分の番が来た。

「えっと…どんなポーズで撮ればいいっすかね…?」

と、ポーズを全然考えていなかった僕は、ついついそんなことを云ってしまい、「うーんと…」とちーぼうを困らせてしまった。(ごめん…) 悩んだ末にちーぼうは、2人の手のひらを合わせるポーズを考えてくれて、それでチェキに収まった。ちーぼうの手のひらは、とても温かかった。

「ちゅうえい(お笑い芸人)に似てるー。誰に似てるって言われる?」
「ええっと…瑛太(俳優)の弟に似てるってよく言われるかなー」
「知らねーよ!(笑)」

…なんて会話をしていた。こんな会話をしようとは予想していなかったけど、楽しかった。ただ一つ決めていたのは、「卒業」の話はあえてしない、ということだった。

「また明日も観に行きます!」それを行って別れた。そう、翌日はDVD&Blu-rayのリリースイベントとワンマンライブがあるのだ。2日連続でモ!をより深く体験しなければならない…そんな心持でいた。

(次のライブレポに続く)