ソール・ライター展、最終日。


NYの男性の写真家。


渋谷Bunkamuraへ。



ガラス越しの雨の景色、

NYの街角、何気なくそこにある情景から

しっとりとその匂いまで伝わってきそうな、

湿度、温度を感じる写真たち。

それに、モノクロの中に浮かぶ、ハッとする色!!!



「写真家が見る側に出来る贈り物は、
日常の中にあって私たちが気づかない、
素晴らしい瞬間を、時々みせてあげることだ」って、写真展の白い壁に、
メッセージが書いてあった。


それに、「無視されることは、この上ない特権だ。」とも。



ソール・ライター氏のドキュメンタリー映画を観て、その世界観がとても好きで
しばらく頭から離れなくって、

そんな風に過ごしてたら

ふわっと浮かんできた、
それで、曲にした。

レコーディングの日にスタジオへゆくと、その隣でソールライター展をやっているのを見つけて!


なにやら導かれた気がしたー
隣同士なんて!


だから、最終日のきょう、みてきた




すごい人だった



ソールライターには、一緒に暮らした恋人が居てね、写真の中のヌードの彼女、ソームズは美しく、セクシーで、すごく痩せていて、天真爛漫で、タバコを吸う姿なんかは影があるように見えた。



ソールライターは他にもたくさんの、たくさんの女性のヌードを撮っていたから、ソームズは嫌じゃなかったんだろうか。と思ったりした。



ふたりはとても愛し合っていたんだって。

でも、恋人のソームズは若くして亡くなってしまった。


ソームズは、ソールライターから貰ったプレゼントの包み紙とリボンを、
貰った時のように綺麗に畳んで、ずっと保管してた。彼の作品の一部だと思って、それすら大事に思ってたのかも。



若くから、ファッション誌の表紙、数々の著名人の写真など撮り続け、ずっと第一線にいたんだけど、彼の興味は一つだけ、自分の惹きつけられる被写体を写すことだったんだ、それに絵を描くことが好きだったし作品の数もたくさん。プリズムみたいに光を感じる色使いだった


彼は、亡くなるまで、人に認められることや地位や名誉には全く興味の無い人だったと言われていて、



自分のアトリエで、気ままにお茶をのんだり、散歩したり、NYの街角、道行く人々を撮りつづけたんだって。

映画にはその様子がたくさん映ってる



わたし、まだソールライターが生きてると思ってて、最後、彼の生涯の年表みたいのをみたときに、数年前に亡くなっていたことを知ったさ。


しばらく名残惜しくて、ずっと見ていたいなぁ。と思ってしまった。


じぶんの好きなものだけを追いかけ続けるには孤独がつきものだろう。

でも、何かを作り出すひとは、
孤独なものなんだろう、それがとても静かに胸の奥にあって、しずかな水の底にいる生き物みたいな。






じーんと胸はあたたかく、
なんだか切ないまま。
素敵な人だった、、、

そのまま渋谷の道玄坂にあるSHANTIで辛いスープカレーを食べた。