Barbie バービー | 忘れるからね

世の中に住んでいながら、世の中の問題を自分の問題としてとらえられない。

だから当然ノンポリであるし、経済的なことにも無頓着で、NISAだiDeCoだ仮想通貨だ言われても、どこか遠い世界の話に聞こえる。

即物的に生きているから、目の前のことにしか関心がいかない。

人間に与えられているのは、今このときのみで、過去はすでに終わったことだし、未来は来るのかどうだか分からない。

だから、今日喰えればとりあえずいいし、今日の自分で出来ることをやって、明日のことは明日の自分が考える。兎に角、今このとき以外にあまり考えが及ばないように意識している。

これじゃいけないなと思うこともあるけど、何がいけないのか分からない。世論を目にして、あまりにも世間的な感覚とのズレを感じて、何か気分が落ち着かなくなることもあるが、しかし、何をどこまでちゃんとやれば安心が得られるのか、いたずらに不安を煽るばかりの声に聞こえて、これは無視でいいなと居直る。

何せ今困ってないんだから、今の幸せをわざわざ未来の不安で損なう必要は一切ない。

困ったときがくれば、そのときにきちんと困ればいい。

という感じの話をしたときの妻の顔。

明らかに今の幸せを損ねた困った顔してたな。

人生に対する価値観は人それぞれで、いくら近くにいても同じになることはありえない。

そこを無理に合わせようとするから、斥力が働き、離れていく。

押し付けることなく、おもねることなく、笑って許容すればよし。

皆、人生1回目だ、誰も正解を知らないからね。




「Barbie バービー」2023年 アメリカ

監督 グレタ・カーヴィグ

これは、何もかも自由で思い通りにいくバービーランドと、現実の世界との対比で色んな社会問題を提起したものだろうか。

あの世界観でもっと、アホっぽさに振り切れば、面白かったように思う。